第 3 学 年  歯内療法学(講義)
通 年 計 画 表

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教科の特徴
  歯内療法学の目的は、歯の硬組織や歯髄、根尖歯周組織などの疾患に対し、診断と治療、予防を行って歯の保存をはかることです。特に根尖性歯周炎の予防と治療は、歯内療法学のメインテーマともいえるでしょう。歯髄に炎症が生じた場合は歯髄の健康回復をはかり、回復が困難な歯髄は除去することで根尖性歯周炎の発症を予防します。根尖性歯周炎を発症してしまった場合には、根管の治療を行うことで根尖周囲組織における健康の回復を期待します。この目的を果たすためには歯髄や根尖歯周組織の状態を適切に診断し、治療法を選択して意思決定を行い、治療する必要があります。本科目では、歯内疾患の問題点を自ら抽出して沈思できること、さらに適切な医療コミュニケーションに必要な知識と能力の獲得することを目的としています(ディプロマ・ポリシー)。本科目は、実務経験のある教員が担当します。
(コンピテンシーNo.2,3,4,6,7,8)


ナンバリング
C1421-3C

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
 歯髄疾患と根尖性歯周疾患の検査、診断、治療に必要な事項を修得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)歯内療法の目的と意義を理解する。(10%)
2) 歯の正常形態と硬組織疾患を理解する。(10%)
3) 歯内療法で必要な検査法を理解する。(10%)
4) 歯髄疾患の診断と治療法、必要な器材・薬剤を理解する。(30%)
5) 根尖周囲疾患の診断と治療法、必要な器材を理解する。(30%)
6) 歯科医用実体顕微鏡を応用した歯内療法の特徴を理解する。(10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)受動的方法:講義
2) 能動的方法:ディスカッション、プレ・ポストテスト
3) 媒体:教科書、参考図書、講義スライド、3次元立体構築像、動画


4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)定期試験(総括的評価):95%
  講義内容の理解度を空欄補充、論述などの記述試験で評価する。
2)平常点評価(総括的評価):5%
  日常的な授業における取り組み状況や出欠状況を評価する。


事前・事後学修
事前:各回の授業内容項目について、教科書(歯内治療学第6版 医歯薬出版)の該当する部分を読んで、疑問点を抽出しておいてください。

  第 1回 第1~2章(P1-10)10分
  第 2回 第2章(P11-17)    5分
                     エンドドンティクス(P12-28) 10分
  第 3回 第3章(P18-31)        10分
  第 4回 第4章(P31-42)      10分
  第 5回 第4章(P42-53)       10分
  第 6回 第5章(P55-67)      10分
  第 7回 第5章(P68-81)        10分
  第 8回 第6章(P82-89)       10分
  第 9回 第6章(P90-97)         10分
  第10回 第6章(P98-111)      10分
  第11回 第7章(P112-120)     15分

  第12回 第7章(P121-128)     10分
  第13回 第7章(P128-135)     10分
  第14回 第5章(P55-81)         15分
       第6章(P82-111)       15分
       第7章(P121-135)     15分
  第15回 第7章(P133-147)     15分
  第16回 第8章(P149-159)     10分
  第17回 第8章(P160-172)     15分
  第18回 第8章(P173-178)       5分
       第9章(P179-184)     10分
  第19回 第10章(P185-192)  10分
  第20回 第11章(P185-201) 15分
  第21回 第11章(P185-201) 15分
  第22回 第12章(P202-217) 15分
  第23回 第13章(P218-230) 15分
  第24回 第14章(P231-240) 10分
  第25回 第15章(P241-246)   5分
       第16章(P247-256) 10分
  第26回 第17章(P257-264) 10分
  第27回 第18章(P273-289) 15分
  第28回 第8章(P149-178)    15分
       第10章(P185-192) 15分
       第12章(P218-230) 20分

事後:講義内容から、事前学習で抽出した疑問点への解答を確認して学習してください。

【e-Learning】

教科書
歯内治療学 第6版、医歯薬出版、東京


参考図書
エンドドンティクス 第6版、永末書店、東京
東京歯科大学歯内療法学講座編「歯内療法学講義」サブノート、一世印刷、東京

オフィスアワー
平日放課後(17:00~18:00):本館8階 歯内療法学講座

総授業コマ数
28コマ

出席について
 出席は講義開始後10分以内に取ります。また講義開始30分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とします。なお、公共交通機関が30分以上遅延した場合には遅延証明書をもって考慮しますが、30分以内の場合は原則認めないものとします。規定の出席日数に達していない場合には、定期試験を受験できない場合もあることをあらかじめご留意ください。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 山田 雅司 准教授*, 藤井 理絵 講師*, 佐古 亮 講師*
 田宮 資己 講師*, 笠原 典夫 講師*, 松永 智 准教授*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/14 3 A-3-4-2歯と歯周組織の構造と機能を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
笠原 典夫
(1)歯内療法の目的について説明できる。
(2)歯と歯周組織の正常な構造と機能を説明できる 
第1章 歯内治療学の歴史・目的ならびに意義(教科書p1-4)
第2章 歯・歯周組織の構造と機能(教科書p5-10)
【e-Learning】
2025年4月23日17:00締め切りです(時間厳守)。
【e-Learning】講義資料PDF
2 4/21 3 A-3-4-2歯の構造の特徴を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
松永 智
(1)永久歯の特徴を説明できる。
(2)前歯の特徴を説明できる。
(3)小臼歯の特徴を理解できる。
(4)大臼歯の特徴を理解できる。 
第2章 歯・歯周組織の構造と機能(教科書p11-17、エンドドンティクス第6版12-28)

【e-Learning】
【e-Learning】講義資料PDF
3 5/12 3 A-3-4-6
歯の硬組織疾患について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯と歯髄腔の形態異常について説明できる。
(2)歯の形成不全について説明できる。
(3)歯の損耗について説明できる。
(4)象牙質知覚過敏症について説明できる。 
第3章 歯の硬組織疾患(教科書p18-31)
【e-Learning】
【e-Learning】
第3回 講義資料PDF
4 5/19 3 D-2-5-7歯内疾患の鑑別に必要な検査法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯内疾患の治療に際して必要な医療面接について説明できる。
(2)歯内疾患の治療に際して必要な検査について説明できる。
(3)歯内疾患のエックス線画像検査の読影について説明ができる。 
第4章 歯内療法における基本術式の概要(教科書p31-42)
【e-Learning】
5 5/26 3 D-1-2-1-1
歯内療法に必要な基本術式について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯内療法に必要な無菌的処置法について説明できる。
(2)歯内療法に必要な麻酔法(除痛法)について説明できる。 
第4章 歯内療法における基本術式の概要(教科書p42-53)
【e-Learning】
6 6/2 3 D-5-2-2-1
歯髄疾患の病因と病態を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯髄疾患の歯髄保存の可否に基づく臨床的分類を説明できる。
(2)歯髄疾患の病理学的所見に基づく臨床的分類を説明できる。
(3)歯髄疾患の診断とエックス線画像検査の読影について説明できる。 
第5章 歯髄疾患(教科書p55-67)
【e-Learning】
7 6/9 3 D-5-2-2-1
歯髄疾患の治療法を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯髄保存療法の分類と適応、術式を説明できる。
(2)歯髄除去療法で使用する薬剤と治癒機転を説明できる。
(3)歯髄除去療法の特徴、適応、術式と使用する薬剤を説明できる。 
第5章 歯髄疾患(教科書p68-81)
【e-Learning】
8 6/16 3 D-5-2-2-1
根尖性歯周疾患の病因と病態を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根尖性歯周炎の炎症の進行について説明できる。
(2)感染根管の定義と病理について説明できる。
(3)根尖性歯周炎の原因について説明できる。 
第6章 根尖性歯周炎(教科書p82-89)
【e-Learning】
9 6/23 3 D-5-2-2-1
根尖性歯周疾患の分類と経過について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根尖性歯周疾患の臨床症状に基づく臨床的分類を説明できる。
(2)根尖性歯周疾患の病理学的所見に基づく臨床的分類を説明できる。
(3)臨床症状に基づく分類と病理学的所見に基づく分類の整合性を説明できる。 
第6章 根尖性歯周炎(教科書p90-97)
プレテスト【e-Learning】
10 6/30 3 D-5-2-2-1
根尖性歯周疾患の診断と治療法を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根尖性歯周疾患の診断とエックス線画像の読影について説明できる。
(2)感染根管治療の目的と特徴を説明できる。
(3)急性期と慢性期の処置方針を説明できる。
 
第6章 根尖性歯周炎(教科書p98-111)
【e-Learning】
【e-Learning】
11 7/7 3 D-5-2-2-1
髄室開拡と根管上部の拡大について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)髄室開拡の目的、手順、術式を説明できる。
(2)根管上部のフレアー形成の意義と使用する器材を説明できる。
(3)根管処置の終末点の意義と設定法を説明できる。 
第7章 根管処置(教科書p112-120)

【e-Learning】
12 7/14 3 D-5-2-2-1根管形成について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管形成の意義と目的について説明できる
(2)根管形成に用いる器材・薬剤について説明できる。
(3)根管拡大法の分類と特徴について説明できる。
 
第7章 根管処置(教科書p121-128)
【e-Learning】
13 8/25 3 D-5-2-2-1ニッケルチタンロータリーファイルについて説明できる。
D-5-2-2-1根管の化学的清掃について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)ニッケルチタンロータリーファイルの特徴と使用法について説明できる。
(2)根管清掃薬の種類と特徴を説明できる。
(3)根管洗浄の分類と術式を説明できる。 
第7章 根管処置(教科書p128-135)
エンドドンティクス(p138-141)
【e-Learning】
14 9/1 3 D-5-2-2-1歯髄疾患と根尖性歯周疾患の違いについて説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯髄疾患の分類と特徴、治療法について説明できる。
(2)根尖性歯周疾患の分類と特徴、治療法について説明できる。
(3)根管清掃について説明できる。
 
第5章 歯髄疾患(教科書p55-81)
第6章 根尖性歯周炎(教科書p82-111)
第7章 根管処置(教科書p121-135)
【e-Learning】
15 9/26 2 D-5-2-2-1根管の消毒について説明できる。
D-5-2-2-1再根管治療について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管貼薬の目的と使用する薬剤を説明できる。
(2)仮封の目的と使用する薬剤を説明できる。
(3)再根管治療の適応と治療法について説明できる。 
口腔内写真、エックス線写真から歯の硬組織疾患、歯髄疾患および根尖性歯周組織疾患を読み取り、その特徴、治療法を修得する。
【e-Learning】
16 10/3 2 D-5-2-2-2根管充塡の目的と方法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管充塡の目的と時期の判定について説明できる。
(2)根管充塡の種類とその特徴について説明できる。 
第8章 根管充塡(教科書p149-159)
【e-Learning】
17 10/10 2 D-5-2-2-2根管充塡法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管充塡法の分類と特徴、術式について説明できる。
(2)即時根管充塡法の特徴ついて説明できる。 
第8章 根管充塡(教科書p160-172)
【e-Learning】
18 10/17 2 D-5-2-2-4根管治療後の治癒について説明できる。
D-3-1-3-6歯内療法における緊急処置について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管充塡後の治癒機転について説明できる。
(2)急性歯髄炎に対する緊急処置の方法と手技について説明できる。
(3)急性根尖性歯周炎に対する緊急処置の方法と手技について説明できる。 
第8章 根管充塡(教科書p173-178)
第9章 緊急処置(教科書p179-184)
【e-Learning】
19 10/24 2 D-5-6-4根未完成歯の治療の目的と治療について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)アペキソゲネーシスの目的と術式について説明できる。
(2)アペキシフィケーションの目的と術式について説明できる。
(3)再生歯内療法の目的と術式について説明できる。 
第10章 根未完成歯の治療(教科書p185-192)
【e-Learning】
20 11/7 2 D-5-2-2-7歯根吸収の原因、症状、診断及び処置について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)内部吸収の原因、症状、診断、処置について説明できる。
(2)外部吸収の原因、症状、診断、処置について説明できる。
(3)内部吸収と外部吸収の判別法について説明できる。 
第8章 根管充塡
(5)根管充塡の術式
(6)即時根管充塡法
(7)根管充塡後の治癒経過
【e-Learning】
21 11/14 2 D-5-6-6外傷歯の分類法と処置法を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)外傷歯の分類と臨床症状について説明できる。
(2)外傷歯の検査法について説明できる。
(3)外傷歯の治療法について説明できる。 
第12章 外傷歯の診断と処置(教科書p202-217)
【e-Learning】
22 11/21 2 D-5-2-2-5外科的歯内療法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)外科的歯内療法の適応症と種類について説明できる。
(2)外科的歯内療法の術式と器材について説明できる。
(3)歯根端切除術の術式と器材・薬剤について説明できる。
(4)意図的再植法の術式と器材・薬剤について説明できる。 
第13章 外科的歯内治療(教科書p218-230)
【e-Learning】
23 11/28 2 D-5-2-2-5歯科用手術用顕微鏡を用いた歯内療法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)手術用顕微鏡の特徴を説明できる。
(2)手術用顕微鏡を用いた歯内療法の適応と使用する器材・薬剤を説明できる。
(3)手術用顕微鏡の用いた歯根端切除術の特徴と術式を説明できる。 
第14章 歯科用実体顕微鏡を応用した歯内治療(教科書p231-240)

【e-Learning】
24 12/5 2 D-5-2-2-6変色歯の漂白について説明できる。
D-5-2-2-3歯内-歯周疾患について説明できる。
 
講義 
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)ウォーキングブリーチ法の適応、手順、使用する薬剤を説明できる。
(2)歯内-歯周疾患の診断と分類、治療法を説明できる。
(3)歯内-歯周疾患と鑑別すべき疾患について説明できる。 
第15章 変色歯の漂白(教科書p241-246)
第16章 歯内-歯周疾患(教科書p247-256)
【e-Learning】
25 12/12 2 D-5-7-6高齢者・有病者の歯内療法について説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)高齢者の歯、歯髄、歯周組織の特徴と変化を説明できる。
(2歯内療法と関係する全身疾患について説明できる。 
第17章 高齢者・有病者の歯内治療(教科書p257-264)
【e-Learning】
26 12/19 2 D-5-3-1-3
コロナルリーケージの予防について説明できる。
 
講義 
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)コロナルリーケージの概念と予防法について説明できる。
(2)根管治療後の支台築造で留意すべきことについて説明できる。 
第18章 根管処置後の歯冠修復(教科書p266-272)
【e-Learning】
27 1/9 2 D-5-2-2-3
歯内療法における偶発症を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)歯内療法に関連した偶発症について説明できる。
(2)穿孔の分類、治療法、使用する薬剤・器材を説明できる。
(3)根管内異物除去法、使用する器材を説明できる。 
第19章 歯内治療における安全対策(教科書p273-289)
【e-Learning】
28 1/16 2 D-5-2-2-2根管充塡について説明できる。
D-5-6-4根未完成歯の治療と説明できる。
D-5-2-2-5外科的歯内療法を説明できる。
 
講義
ポストテスト 
新館・11階 第1講義室
 
山田 雅司
(1)根管充塡の目的と特徴、使用する薬剤・器材を説明できる。
(2)根未完成歯の治療法と治癒機転を説明できる。
(3)外科的歯内療法の目的、分類、特徴を説明できる。 
第 8章 根管充塡(教科書p149-178)
第10章 根未完成歯の治療(教科書p185-192)
第12章 外科的歯内治療(教科書p218-230)
【e-Learning】

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