第 4 学 年  オーラルメディシン学
前 期 計 画 表

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教科の特徴
オーラルメディシン学とは、口腔疾患の診断と治療および全身的問題を有する患者(有病者・高齢者)の歯科医療を中心に研究する歯学の一分野である。歯科を受診する患者のほとんどは歯を中心とした口腔に関する疾患を有しているが、その診断と治療には口腔内のみを対象とするだけでは完全とはいえず、患者の全身状態についても診ることが重要である。全身疾患に随伴する口腔症状も多く、病変が口腔内に限局していたとしても全身に対して何らかの影響を与えていることも少なくないことから、それらを理解するためには医学的基礎知識の修得も重要となる。
オーラルメディシン学の学修を通じて、多様な口腔疾患と患者の全身状態に配慮でき、全人的な歯科医療を提供するために必要な基礎医学・臨床医学・歯科医学全般にわたる統合的な知識と論理的思考に基づく診断能力を修得する。また、積極的な自主学習態度と問題発見・解決のための基本的な能力を修得する。講義はオーラルメディシン・病院歯科学講座と口腔腫瘍外科学講座が担当する。本科目は、実務経験のある教員が担当している。 (コンピデンシー1,4,5,7,8-1),8-4))

ナンバリング
C2301-4A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
患者の全身疾患を考慮しながら口腔疾患の診断と治療をおこなうために必要な基礎医学・臨床医学・歯科医学全般にわたる統合的な知識を習得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1. 口腔に発生する疾患を病態別に説明できる。(30%)
2. 主たる全身疾患を病態別に説明できる。(30%)
3. 口腔と全身の関連性について歯科治療上の問題点を説明できる。(30%)
4. 高齢者、全身疾患を有する患者の身体的・精神的・社会的苦痛に配慮し、医学的、心理社会的問題について説明できる。(5%)
5. 医療連携、チーム医療の必要性を説明できる。(5%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1. 受動的方法:講義
2. 能動的方法:授業時間中におけるディスカッション
3. 媒体:教科書、事前配付資料

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1. 定期試験(総括的評価):90〜100%
  講義内容の理解度を空欄補充、多肢選択式および記述試験で評価する。
2. 平常点評価(総括的評価):0〜10%
  日常的な授業における取組状況を評価する。

事前・事後学修
1. 事前学修:講義毎に事前配布される資料と教科書の該当ページで予習する。(15分)
2. 事後学修:教科書、配布資料を再確認し、重要ポイントについて復習する。(15分)

【e-Learning】準備中
【事前配布講義資料】
 教育用web:オーラルメディシン学 シラバス【e-Learning】

教科書
山根源之 他編集主幹、片倉 朗 他 編集委員:『口腔内科学』第3版(永末書店)

参考図書
なし

オフィスアワー
日時:授業終了後 〜 18:00 
場所:本館9F 市川総合病院教職員控室

総授業コマ数
15コマ

出席について
出席は講義開始後10分以内に取る。
また、講義開始30分までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。
公共交通機関の遅延の場合は遅延証明書の提示をもって考慮する。 

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 野村 武史 教授*, 中島 純子 准教授*, 森田 奈那 助教*
 三邉 正樹 助教*, 平賀 智豊 助教*, 平野 浩彦 非常勤講師*
 池田 健太郎 非常勤講師*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/10 4 D-2-4-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
D-2-4-3医科歯科連携の必要性と歯科医師の関わり方を理解している。
D-4-3-2医師と患者が合意すべき共通基盤を理解している。
D-4-3-3医師と患者の関係を強化する方法を理解している。
D-4-3-4患者中心の医療におけるNa
ative-Based
Medicine(NBM)の意義を理解している。
E-2-3-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
E-4-3-4疫学と根拠に基づいた医療(EBM)とNa
ative-Based
Medicine(NBM)に基づいた患者中心の医療を実施できる。
 
ディスカッションを活用した講義   新館・8階 第2講義室
 
野村 武史
1.口腔と全身の関連性について歯科治療上の問題点を列挙し説明できる。
2.高齢者、全身疾患を抱える人たちの医学的問題について説明できる。
3.医療連携、チーム医療の必要性と行なう上での技術、問題点を適切に説明できる。
4.地域包括ケアの構築に向けた次世代の歯科医療の重要性を理解できる。 
オーラルメディシン概論
 口腔内科学とは、超高齢社会におけるチーム医療の重要性
【e-Learning】
2 4/17 4 D-2-1-1-3病歴聴取(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活歴、社会歴、職業歴等)を理解している。
D-2-1-1-4順序立った面接、流れに沿った円滑な面接の概要について理解している。
D-4-1-1問題志向型診療記録(POMR)を理解している。
D-4-2-1診断された歯科疾患及び医科的疾患の既往や全身状態、さらに心理的背景、社会経済的問題等を含む健康上の問題に関するプロブレムリストを作成できる。
D-4-2-2プロブレムリストから治療方針を説明できる。
D-4-2-3治療方針と治療の優先性及び患者の背景や希望を考慮して治療計画を立案できる。
E-3-2-3臨床実習の現場で主訴から診断推論を組み立てられる。
E-4-1-1問題志向型診療記録(POMR)で診療録の下書きを作成できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
野村 武史
1.全身的な疾患を持つ患者の特徴、諸問題について説明できる。
2.診断に必要な診察法を説明できる。
3.診断に必要な検査法を説明できる。
4.診察・検査所見から歯科的問題を抽出し説明できる。 
診断学総論
 診断の進め方、歯科治療で注意すべき病態
【e-Learning】
3 5/8 4 A-3-1-4-5
血液の構成要素と役割を理解している。
A-3-1-4-8
止血、血液凝固及び線溶の機序を理解している。
D-3-1-10-1
口腔、顎顔面領域に症状を表す血液疾患(貧血、出血性素因、白血病)とスクリーニング検査を理解している。
D-6-1-1
歯科治療を行う上で問題となる代表的な全身疾患を理解している。
D-6-2-3
医科疾患合併症患者の歯科治療時の注意点を理解している。
E-2-3-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
 
ディスカッションを活用した講義   新館・8階 第2講義室
 
中島 純子
1.主たる血液疾患を病態別に列挙し説明する。
2.主たる血液疾患と口腔との関連性を列挙し説明する。
3.安全に歯科治療を行う上で、注意する血液疾患を列挙し、歯科治療上の注意点を説明する。 
全身疾患と口腔内科1
血液疾患
【e-Learning】
4 5/15 4 D-6-1-1
歯科治療を行う上で問題となる代表的な全身疾患を理解している。
D-6-1-2
代表的な全身疾患に関する服用薬剤等を理解している。
D-6-2-3
医科疾患合併症患者の歯科治療時の注意点を理解している。
E-2-3-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
中島 純子
1.主たる循環器疾患を病態別に列挙し説明する。
2.主たる循環器疾患と口腔との関連性を列挙し説明する。
3.安全に歯科治療を行う上で、注意する循環器疾患を列挙し、歯科治療上の注意点を説明する。 
全身疾患と口腔内科2
循環器疾患
【e-Learning】
5 5/15 5 D-6-1-1歯科治療を行う上で問題となる代表的な疾患を理解している。
D-6-1-2代表的な全身疾患に関する服用薬剤等を理解している。
D-6-1-3
医科疾患合併患者の歯科治療時の注意点を説明できる。
E-2-3-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
森田 奈那
1.腎臓疾患、代謝・内分泌疾患を列挙し説明する。
2.腎臓疾患、代謝・内分泌疾患が及ぼす口腔との関連を列挙し説明する。
3.腎臓疾患、代謝・内分泌疾患を有する患者を安全に歯科治療を行う上で、注意すべきことを列挙し説明できる。 
全身疾患と口腔内科3
腎臓疾患、代謝・内分泌疾患
【e-Learning】
6 5/29 4 PS-05
病因と病態、生体の構造と機能の異常を理解している。
A-3-1-7-1
消化管の構造、機能及び調節機構を理解している。
A-3-1-8-2
肺の構造、機能、呼吸運動及びガス運搬の機序を理解している。
D-3-1-10-5
口腔、顎顔面領域に症状を現す症候群の種類と症状を理解している。
E-2-3-1口腔と医科疾患との関連について理解している。
 
ディスカッションを活用した講義   新館・8階 第2講義室
 
中島 純子
1.主たる呼吸器疾患と消化器疾患を列挙し、病態を説明できる。
2.呼吸器疾患と消化器疾患の治療法について列挙し、全身的問題点について説明できる。
3.呼吸器疾患と消化器疾患における歯科治療上の問題点を列挙し明する。 
全身疾患と口腔内科 4
呼吸器疾患、消化器疾患
【e-Learning】
7 5/29 5 A-5-4-4
梗塞の種類、形態的特徴、転帰及び関連疾患を理解している。
D-2-3-8
患者(小児、妊産婦、高齢者を含む)の全身状態の評価を理解している。
D-3-1-10-2
口腔、顎顔面領域に症状を現す感染症の種類と症状を理解している。
D-3-1-10-5
口腔、顎顔面領域に症状を現す症候群の種類と症状を理解している。
D-3-1-10-10
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症と後天性免疫不全症候群(AIDS)の口腔症状と検査法を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
中島 純子
1.脳卒中、感染症、周産期を説明する。
2.脳卒中、感染症、周産期と口腔との関連を列挙し説明する。
3.脳卒中、感染症を有する患者、周産期の患者を安全に歯科治療を行う上で、注意すべきことを列挙し説明できる。 
全身疾患と口腔内科5
脳卒中、感染症、周産期
【e-Learning】
8 6/12 4 CS-06
高齢者、有病や、障害者等の配慮が必要な患者に対応できる。
D-5-7-1
高齢者の生理的、精神心理的および行動的特徴(認知症を含む)を理解している。
D-6-1-1
歯科治療を行う上で問題となる代表的な全身疾患を理解している。
D-6-1-3
医科疾患合併患者の歯科治療時の注意点を説明できる。
E-3-2-1
主要な症候について原因と病態生理を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
平野 浩彦
1.超高齢社会における要介護者の社会的問題を説明できる。
2.超高齢社会における歯科治療上の問題点を列挙できる。
3.高齢者の生理学的特徴を説明できる。
4.要介護者の歯科治療における注意点を列挙できる。
5.認知症患者の歯科治療における注意点を列挙できる。  
高齢者歯科
要介護と原因疾患、高齢者の口腔管理、栄養管理
【e-Learning】
9 6/19 5 A-4-2-6アレルギー性疾患、自己免疫疾患、免疫不全症の種類、
発症機序及び病態を理解している。
D-3-1-10-3口腔、顎顔面領域に症状を現すアレルギー性疾患、
膠原病、免疫異常の症状を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
三邉 正樹
1.アレルギー性疾患の分類、自己免疫疾患、免疫不全症の種類について説明できる。
2.アレルギー性疾患、自己免疫疾患、免疫不全症の発症機序及び病態について説明できる。
3.口腔、顎顔面領域に症状を現すアレルギー性疾患、膠原病、免疫異常の症状について説明できる。
4.口腔、顎顔面領域に症状を現すアレルギー性疾患、膠原病、免疫異常の治療法について説明できる。 
全身疾患と口腔内科6
 アレルギー疾患・自己免疫疾患
【e-Learning】
10 6/26 4 E-2-4)-(11)-5
口腔乾燥の原因、診察、検査、診断及び治療方針を説明できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
三邉 正樹
1.口腔乾燥症の病態について説明できる。
2.口腔乾燥症の検査・診断方法を列挙し説明できる。
3.全身的疾患と口腔乾燥(唾液腺疾患)の関係について説明できる。
4.Sjögren 症候群の病態、診断および治療法について説明できる。 
口腔乾燥症、Sjögren 症候群
【e-Learning】
11 7/3 5 D-5-9-1
心身相関を説明できる。
D-5-9-5
舌痛症を説明できる。
D-3-1-11-6
睡眠時無呼吸の原因、診察、検査、診断及び治療方針を概説できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
平賀 智豊
1.口腔心身症について説明できる。
2.睡眠の重要性について説明できる。
3.閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断と治療について説明できる。 
口腔心身症、睡眠時無呼吸症候群
【e-Learning】
12 7/10 5 D-3-1-4-1口腔粘膜疾患の種類と特徴を理解している。
D-3-1-4-2水疱、紅斑、びらん、潰瘍、白斑、色素沈着等を主徴とする口腔粘膜疾患の原因、症状と治療法を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
野村 武史
1.口腔に発生する粘膜疾患を列挙し説明できる。
2.全身疾患から発症する口腔粘膜疾患の病態を説明できる。
3.色素沈着を主症状とする疾患の診断法について説明できる。
4.色素沈着を主症状とする疾患の治療法について説明できる。
5.薬物アレルギーによる粘膜の病態について説明できる。 
皮膚および口腔粘膜疾患1
 口腔粘膜疾患総論、色素沈着を主症状とする疾患
【e-Learning】
13 7/17 4 D-3-1-4-1
口腔粘膜疾患の種類と特徴を理解している。
D-3-1-10-5
口腔、顎顔面領域に症状を現す症候群の種類と症状を理解している。
E-2-3-1
口腔と医科疾患との関連について理解している。
 
ディスカッションを活用した講義   新館・8階 第2講義室
 
池田 健太郎
1.全身的な疾患を持つ患者の口腔内の諸問題について説明できる。
2.口腔疾患に対して、関連している可能性がある全身的な疾患を列挙し説明できる。 
オーラルメディシンの臨床
 全身的疾患に伴う口腔内の症状
【e-Learning】
14 8/28 4 D-3-1-4-1口腔粘膜疾患の種類と特徴を理解している。
D-3-1-4-2水疱、紅斑、びらん、潰瘍、白斑、色素沈着等を主徴とする口腔粘膜疾患の原因、症状と治療法を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・8階 第2講義室
 
野村 武史
1.白斑を主症状とする疾患について列挙し特徴を説明できる。
2.紅斑、びらんを主症状とする疾患について列挙し特徴を説明できる。
3.前癌病変、前癌病態について説明できる。
4.薬物アレルギーによる粘膜の病態について説明できる。 
皮膚および口腔粘膜疾患2
 白斑、紅斑、びらんを主訴とする疾患
【e-Learning】
15 8/28 5 D-3-1-4-1口腔粘膜疾患の種類と特徴を理解している。
D-3-1-4-2水疱、紅斑、びらん、潰瘍、白斑、色素沈着等を主徴とする口腔粘膜疾患の原因、症状と治療法を理解している。
 
ディスカッションを活用した講義   新館・8階 第2講義室
 
野村 武史
1.水疱を主症状とする疾患について列挙し特徴を説明できる。
2.潰瘍を主症状とする疾患について列挙し特徴を説明できる。
3.口唇、舌、頬に発生する粘膜疾患ついて列挙し特徴を説明できる。
4.口腔癌と他の粘膜疾患との鑑別点を説明できる。 
皮膚および口腔粘膜疾患3
 水疱、潰瘍を主症状とする疾患
 口腔、舌、頬に発生する疾患
【e-Learning】

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