第 5 学 年  課題講義(医療管理)
前 期 計 画 表

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教科の特徴
 患者の取り違い、誤処置、ガーゼの創傷内おき忘れ・・・など医療事故が社会問題となって久しいものの、医療事故を根絶するには至らない。歯科医師になる以上、患者との信頼関係を築き上げた上で医療事故を起こさないよう、ヒヤリ・ハットを自覚できる感性とヒヤリ・ハット体験を多くの人と共有しようとする態度、再発防止のための対策とその実施が必要である。東京歯科大学には、医療安全管理委員会が設置され、患者安全に取り組んでいる。臨床現場ではリスクマネージャーが各部署に任命され、ヒヤリ・ハットをもれなく報告させるようにし、その分析評価をおこない事故に結びつかないよう、業務の見直しやシステムの改善に取り組んでいる。本講義はチュートリアルを主体とし、学生諸君が自ら医療安全管理に対する感性を育て上げるためのものである。
 課題講義(医療管理)学修を通じて、医療安全に配慮した診療を提供することができるような倫理観および問題解決能力のための知識および技能を身につけるとともに、常に医療人として自主的な学修・研修を継続し、向上しようとする習慣を形成する。(コンピテンシー 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8(5))

ナンバリング
F3051-5A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
 臨床実習において医療事故を起こさないために、医療安全管理および院内感染予防の知識を習得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
 1. 歯科医療における事故の特殊性を説明する。(15%)
 2. 医療安全管理体制について概説する。(15%)
 3. アクシデントとヒヤリ・ハットの違いを説明する。(15%)
 4. 医療事故の予防策を説明する。(20%)
 5. 医療事故に対する対応を説明する。(20%)
 6. 院内感染対策について概説する。 (15%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
 1. ディスカッションを活用した講義
 2. ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(講義)
 3. ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
 総合学力試験(総括的評価):100% 講義内容

事前・事後学修
事前学修
・各回の授業内容項目について、教科書、医療安全管理・感染予防対策マニュアルの該当部分を読んでおくこと。(約15分)
事後学修
・各回の講義および実習内容について、教科書、医療安全管理・感染予防対策マニュアルの該当部分で復習しておくこと。 (約15分)

【e-Learning】Patient safety - WHO
【e-Learning】WHO Patient Safety Curriculum Guide:Multi-professional Edition 2011
Copyright World Health Organization2011
Japanese version Copyright Tokyo Medical University 2012

教科書
 1. 医療安全管理マニュアル(東京歯科大学水道橋病院)第13版(2024年度版 第4学年時に配付したもの)
 2. 感染予防対策マニュアル(東京歯科大学水道橋病院)第15版(2024年度版 第4学年時に配付したもの)
 3. スタンダード社会歯科学第8版 学建書院

 * プレゼンテーションをしますので両日ともに必ずPCを持参すること。

参考図書
 1. WHO患者安全カリキュラムガイド. 多職種版https://www.who.int/patientsafety/education/curriculum/japanese.pdf
 2. ねころんで読める これだけは知っておきたい WHO患者安全カリキュラムガイド 相馬孝博著 メディカ出版
 3. すぐに使える!歯科診療室での医療安全実践ガイド 医歯薬出版
 4. 医療安全研修マニュアル 嶋森好子編 じほう
 5. 人は誰でも間違える より安全な医療システムを目指して 米国医療の質委員会・医学研究所著 日本評論社
 6. RCA根本原因分析法実践マニュアル 第2版、石川雅彦、医学書院

オフィスアワー
 授業終了後
 講義室


総授業コマ数
8コマ

出席について
 講義開始時に出席をとり、着席していたものを出席とする。講義開始20分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降の入室については欠席とする。公共交通機関の遅延が20分を超える場合は考慮するが、20分以内の場合は考慮しない。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 平田創一郎 教授*, 松坂 賢一 教授*, 辻野 啓一郎 講師*
 竜 正大 准教授*, 春山 亜貴子 講師*, 吉田 秀児 講師*
 大澤 航介 助教*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/4 1 A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
1) ディスカッションを活用した講義
2) ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(講義)  
本館・13階 第1講義室
 
竜 正大
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。
3)医療事故予防の実際
  1)各科での事例と対応策の具体例 
1)病院内で起きたヒヤリハット事例報告ができる。
2)ヒヤリハット事例を分析できる。
【e-Learning】
2 4/4 2 E-1-1-1患者の安全対策(標準予防対策(SP)、感染予防、医療機器の操作、放射線の誤爆等を含む)を実施できる。
E-1-1-4清潔に配慮した操作ができる。
E-1-1-5医療廃棄物を適切に分別して廃棄できる。
 
1)具体例を示した講義およびディスカッション  本館・13階 第1講義室
 
松坂 賢一
1)歯科診療における感染対策レベルと予防対策を説明できる。
2)感染予防対策の具体的内容を説明できる。
3)感染成立要因に対する感染予防対策を説明できる。 
1)非観血的医療行為、観血的医療行為における標準予防対策
2)病院内における標準予防対策の実際例
3)感染源の排除、感染経路の遮断、宿主における具体的予防対策
【e-Learning】
3 4/4 3 E-1-1-1
患者の安全対策(標準予防対策(SP)、感染予防、医療機器の操作、放射線の誤爆等を含む)を実施できる。
E-1-1-2
手洗いと滅菌手袋の装着ができる。
E-1-1-3
適切な個人防護具(PPE)を選択して着用できる。
 
1)具体例を示した講義およびディスカッション  本館・13階 第1講義室
 
辻野 啓一郎
1)歯科診療における感染制御の考え方を説明できる。
2)歯科治療に必要な手指衛生について説明できる。
3)歯科診療内容に応じた個人防護具の使い分けについて説明できる。 
2)院内感染に関する具体的事例と防止策
【e-Learning】
4 4/7 1 A-6-1)-①医療上の事故等の発生要因(ヒューマンエラー、システムエラー等)を説明できる。
A-6-1)-②医療上の事故等に対する防止策を説明できる。
A-6-1)-④医療の安全性に関する情報の共有、分析の重要性を説明できる。
A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)   第7・8セミナー室
 
平田創一郎
竜 正大
大澤 航介
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。 
臨床ケーススタディ
1)原因分析と予防策の立案
【e-Learning】4/7 PBL用
5 4/7 2 A-6-1)-①医療上の事故等の発生要因(ヒューマンエラー、システムエラー等)を説明できる。
A-6-1)-②医療上の事故等に対する防止策を説明できる。
A-6-1)-④医療の安全性に関する情報の共有、分析の重要性を説明できる。
A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)   本館・13階 第1講義室
本館・13階 第2講義室
第7・8セミナー室
 
平田創一郎
竜 正大
大澤 航介
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。 
臨床ケーススタディ
1)原因分析と予防策の立案
【e-Learning】
6 4/7 3 A-6-1)-①医療上の事故等の発生要因(ヒューマンエラー、システムエラー等)を説明できる。
A-6-1)-②医療上の事故等に対する防止策を説明できる。
A-6-1)-④医療の安全性に関する情報の共有、分析の重要性を説明できる。
A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)   本館・13階 第1講義室
本館・13階 第2講義室
第7・8セミナー室
 
平田創一郎
春山 亜貴子
大澤 航介
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。 
臨床ケーススタディ
1)原因分析と予防策の立案
【e-Learning】
7 4/7 4 A-6-1)-①医療上の事故等の発生要因(ヒューマンエラー、システムエラー等)を説明できる。
A-6-1)-②医療上の事故等に対する防止策を説明できる。
A-6-1)-④医療の安全性に関する情報の共有、分析の重要性を説明できる。
A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)   本館・13階 第1講義室
 
平田創一郎
春山 亜貴子
大澤 航介
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。 
臨床ケーススタディ
2)グループ発表と討議
【e-Learning】
8 4/7 5 A-6-1)-①医療上の事故等の発生要因(ヒューマンエラー、システムエラー等)を説明できる。
A-6-1)-②医療上の事故等に対する防止策を説明できる。
A-6-1)-④医療の安全性に関する情報の共有、分析の重要性を説明できる。
A-6-2)-④医療上の事故等に対する具体的な防止対策や信頼性設計を説明できる。
A-6-2)-⑤医療上の事故等の事例の原因を分析し、防止対策を立案できる。
 
ケーススタディーに基づくディスカッションを活用した課題解決型学修(実習)   本館・13階 第1講義室
 
平田創一郎
竜 正大
吉田 秀児
大澤 航介
1)医療事故やニアミスの事例の原因を分析し、防止対策を説明できる。
2)医療事故やニアミスの可能性と対応を説明できる。 
臨床ケーススタディ
2)グループ発表と討議
【e-Learning】

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