第 1 学 年  自然科学演習《Aクラス》
通 年 計 画 表

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教科の特徴
歯科医学の習得のためには、自然科学の基礎的知識が必須であることは言うまでもない。高校時代は理科3科目(物理・化学・生物)の内、1科目を集中して勉強すればよかったかもしれないが、入学後は他の科目の知識も当然要求されることになる。いずれの科目も不得意を理由に避けて通ることはできない。この演習では、基礎・一般物理学、基礎・一般化学、基礎・一般生物学、及び各科目のⅡで履修した内容を中心に、高校で履修した内容も含んだ問題演習と講義を行い、物理学、化学、生物学の理解の深化をはかる。高校での履修の内容や不得意の程度には個人差があろう。そこで、この演習では、各授業の始めまたは終わりにその時点での実力テスト(プレテストまたはポストテスト)を行い、補充授業が必要とみなされた学生には、高校の内容に準じた補習を行う。各自、できるだけ早く不得意なところを改善し、医学・歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するために必要な基本的知識を修得してほしい。(コンピテンシー 6,7)
 なお、前期の自然科学演習(生物)、自然科学演習(化学・物理)と後期の自然科学演習は1つの通年科目として実施する。

ナンバリング
A0253-1B

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
自然科学分野の問題演習及び関連した講義を受け、平行して履修する物理学・化学・生物学の授業内容の深化をはかる。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)高校物理(物理基礎、物理)の内容を理解する。(12.5%)
2)基礎・一般物理学の内容の理解に必要な基本事項を習得する。(12.5%)
3)高校化学(化学基礎、化学)の内容を理解する。(12.5%)
4)基礎・一般化学の内容の理解に必要な基本事項を習得する。(12.5%)
5)高校生物(生物基礎、生物)の内容を理解する。(25%)
6)生物Ⅱの内容の理解に必要な基本事項を習得し、要点を理解する。さらに演習問題をとおして論理的に説明する能力を身につける。(25%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)能動的方法:プレテストまたはポストテスト、演習(グループワーク)
2)受動的方法:解説講義
3)媒体:プリント、ビデオ、コンピュータ画像

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
前期の自然科学演習(生物)、自然科学演習(化学・物理)と後期の自然科学演習は1つの通年科目として扱い、評価する。
1)プレテスト・ポストテスト・演習(形成的評価)
2)前期定期試験と後期定期試験の平均点(総括的評価)
なお、補習対象学生(プレ・ポストテストの成績不振者および未受験者)が正当な理由なしに当該補習を欠席した場合は、定期試験成績から1回の欠席あたり5点を減ずることとする。

事前・事後学修
事前学修
第1回 有機化合物の特徴について復習する。(10分)
第2回 減数分裂について復習する。(10分)
第3回 DNAの複製について復習する。(10分) 
第4回 電気量、クーロンの法則、電場について復習する。(20分)
第5回 セントラルドグマについて復習する。(10分)
第6回 有機化合物に対するIUPAC命名法について復習する。(10分)
第7回 配布テキスト(臓器系の位置、上皮組織、結合組織)を読む。(15分)
第8回 クーロン力による位置エネルギー、電位、電流について復習する。(15分)
第9回 配布テキスト(結合組織、造血、止血、循環系、神経組織)を読む。(15分)
第10回 構造異性体について復習する。(10分)オームの法則について復習する。(10分)
第11回 配布テキスト(筋組織、自律神経、興奮収縮連関、呼吸)を読む。(15分)
第12回 立体異性体について復習する。(15分)電流の周りの磁場、磁場から電流に働く力、磁場から電荷に働く力について復習する。(10分)
第13回 配布テキスト(消化器系、感覚、腎機能、体温)を読む。(10分)
※生物Ⅱ最終回の「内分泌」に関する演習講義も試験範囲のため、自由参加の特別補習とする。
事後学修
第1回、第6回、第10回、第12回(化学) 各回の講義やポストテストの内容を復習する。(各10分)
第4回、第8回、第10回(物理)、第12回(物理) 各回の講義やポストテストの内容を復習する。(各10分)
事前学修については講義内のポストテストにて評価(形成的評価)を行う。
事後学修については対応する講義(基礎・一般化学、基礎・一般物理学)内にてクリッカーなどで評価(形成的評価)する。

生物学の事前学修についは演習問題で評価(形成的評価)する。
生物学の事後学修についてはポストテストで評価(形成的評価)する(第2,3,5,7,9回)。第11、13回は演習問題解法のディスカッションで評価(形成的評価)する。

【e-Learning】

教科書
1)適宜プリントを配布する。
2)基礎から学ぶ 生物学・細胞生物学 第4版:和田 勝 著 羊土社
3)フォトサイエンス生物図録 三訂版: 鈴木孝仁 監修 数研出版

参考図書
高校物理(物理基礎、物理)の教科書。
高校化学(化学基礎、化学)の教科書。基礎・一般化学で指定した教科書(メディカル 化学)。
高校生物(生物基礎、生物)の教科書。

オフィスアワー
物理学、化学、生物学、それぞれの科目の、オフィスアワーの項目を参照。


総授業コマ数
13コマ

出席について
【物理】
出席は講義開始直後に取る。また講義開始後10分以内に入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。交通機関の遅延は考慮するが、遅延の状況と比べて入室が遅い場合や、遅延にかかわらず大幅に入室が遅れた場合には考慮しない。
【化学】
出席は講義開始直後に確認する。講義開始10分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。軽微な理由での電車遅延による遅刻は考慮しない。電車の運転見合わせや病気等の特殊事情による遅刻や欠席の場合は、担当教員に相談すること。
【生物】
 出席は講義開始後10分以内に取る。また講義開始30分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とするが、講義へは参加すること。遅刻の際は、入室直後に講義担当者に番号と名前を報告してから、自席に着席すること。
 公共交通機関の遅延は、公式発表が30分を超える場合は考慮するが、30分以内の場合は考慮しないため、余裕を持って登校すること。不正が発覚した場合、厳正に対処する。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 佐藤 正樹 准教授, 橋本 貞充 客員教授*, 遠山 光則 客員教授
 池上 健司 教授, 加藤 哲男 客員教授*, 野口 暁男 非常勤講師
 西川 慶一 准教授

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 9/30 1 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②
分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
 
講義

演習

ディスカッション

ポストテスト 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
野口 暁男
西川 慶一
(1) 有機化合物の特徴を説明できる。
(2) 有機化合物を分類できる。
(3) 炭素が形成する混成軌道を説明できる。
(4) 炭素どうしの結合の仕方を説明できる。
(5) 元素分析の結果より有機化合物の組成式を決定できる。 
化学演習⑧
 有機化合物の特徴と分類
【e-Learning】
2 10/7 1 A-1-3-2
核酸、遺伝子及び染色体の構造と機能を理解している。
A-1-3-3
デオキシリボ核酸(DNA)複製と修復、DNAからリボ核酸(RNA)への転写、タンパク質合成に至る翻訳を含む遺伝情報の発現及び調節を理解している。
 
演習・ディスカッション・ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
1)DNAの半保存的複製を説明できる。
2)転写・翻訳の過程を説明できる。
3)遺伝子発現の調節を説明できる。 
生物学演習⑮
1)DNAの複製
 (教科書P.169~174;生物図録P.78~80)
2)セントラルドグマ
  (教科書P.87~95;生物図録P.94〜95)
3)遺伝子発現の調節
(生物図録P.96)
【e-Learning】
3 10/15 1 A-1-3-5
遺伝子解析や遺伝子工学技術を理解している。
A-1-3-1
メンデルの法則や遺伝子型と表現型の関係を理解している。
 
演習・ディスカッション・ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
1)遺伝子の発現と表現型の関係を説明できる。
2)潜性(劣性)遺伝病の患者と保因者の遺伝子型、表現型の関係を説明できる。 
 
生物学演習⑯
遺伝のしくみ①,②  
1)連鎖
2)伴性遺伝
(教科書P.34~39;生物図録P.124~129, 142~149)

【e-Learning】
4 10/21 1 C-1-2)-③
医療機器に応用される電磁現象を説明できる。
 
講義・演習・ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
(1)電気量を説明できる。
(2)クーロンの法則を説明できる。   
(3)電場を説明できる。  
物理学演習⑧
 1)電気量(電荷)
 2)クーロンの法則
 3)電場
【e-Learning】
5 10/28 1 A-1-3-5
遺伝子解析や遺伝子工学技術を理解している。
A-4-2-1
自然免疫を担当する細胞の種類と機能を理解している。
A-4-2-2
獲得免疫を担当する細胞の種類と機能を理解している。
A-4-2-3
抗原提示機能を理解している。
 
演習・ディスカッション・ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
遺伝のしくみ③ 集団遺伝と進化の理論
1)集団遺伝を概説できる。
2)進化の基本的な考え方を説明できる。
免疫系
1)非特異的免疫と特異的免疫のしくみを概説できる。
2)免疫現象の成り立ちを説明できる。
3)血球の分化(特にT細胞とB細胞)について概説できる。
4)体液性免疫と細胞性免疫について説明できる。
5)一次免疫器官・二次免疫器官について概説できる。 
生物学演習⑰
遺伝のしくみ③ 集団遺伝と進化の理論
1)ハーディ・ワインベルグの法則
2)各種の進化説と中立説
(教科書P.313~326;生物図録P.268~273)
免疫系①
1)からだの防御反応
2)自己と非自己
3)自然免疫(先天性免疫)
(教科書P.214~230;生物図録P.174~177)
免疫系②
1)免疫組織の発生とリンパ球の分化
2)体液性免疫と細胞性免疫
(教科書P.225~250;生物図録P.178~183)
【e-Learning】
6 11/11 1 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②
分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
 
講義

演習

ディスカッション

ポストテスト 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
野口 暁男
西川 慶一
(1) 炭化水素の構造式と名称(IUPAC名、慣用名等)とを対応付けできる。
(2) 芳香族化合物の構造式と名称(IUPAC名、慣用名等)とを対応付けできる。
(3) アルコール、エーテル、ケトン、アルデヒド、カルボン酸の構造式と名称(IUPAC名、慣用名等)とを対応付けできる。 
化学演習⑨
 有機化合物の命名法と官能基の性質
【e-Learning】
7 11/18 1 A-3-1-1
上皮組織と皮膚・粘膜系
A-3-1-2
支持組織と骨格系
 
演習・ディスカッション・ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
橋本 貞充
1)臓器の名称と位置を指示できる。
2)上皮組織を構造的、機能的に分類できる。
3)結合組織を分類できる。
4)血液の成分を説明できる。 
生物学演習⑱
1)臓器の名称と器官系
2)組織概論
 1.上皮組織(被蓋・吸収・呼吸・感覚・分泌)
 2.結合組織(骨・血液・脂肪)
(教科書P.39~40;生物図録P.35;配布テキストの該当ページ)
【e-Learning】
8 11/25 1 C-1-2)-③
医療機器に応用される電磁現象を説明できる。
 
講義・演習・ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
(1)クーロン力による位置エネルギーと電位の関係を説明できる。
(2)電流と電気量の関係を説明できる。 
物理学演習⑨
 1)クーロン力による位置エネルギー(電気的位置エネルギー)
 2)電位
 3)電流
【e-Learning】
9 12/2 1 A-3-1-2
支持組織と骨格系
A-3-1-3
筋組織と筋系
A-3-1-4
血液・リンパと循環器系
A-3-1-5
神経系
 
演習・ディスカッション・ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
橋本 貞充
1)止血(一次止血)を説明できる。
2)血液凝固(二次止血)の仕組みを説明できる。
3)循環系を説明できる。
4)神経組織を説明できる。
5)自律神経系を説明できる。 
生物学演習⑲
1)結合・支持組織
2)血液凝固(一次止血と二次止血)
3)体液の循環(血液・間質液・リンパ液)
神経細胞とグリア細胞
4)膜電位の変化
5)伝導と伝達
自律神経系
【e-Learning】
10 12/9 1 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②
分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
C-1-2)-③
医療機器に応用される電磁現象を説明できる。
 
講義

演習

ディスカッション

ポストテスト
 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
野口 暁男
西川 慶一
(1) 構造異性体の構造式より名称を、名称より構造式を示すことができる。 
(2) オームの法則を説明できる。  
化学演習⑩
 異性体(その1)
物理学演習⑩
 1)オームの法則
【e-Learning】
11 12/16 1 A-3-1-3-1
筋組織の分類と分布を理解している。
A-3-1-3-2
筋細胞の構造と筋収縮の機序を理解している。
A-3-1-4-2
血液循環(肺循環、体循環及び胎児循環)の経路と主要な動静脈の名称を理解している。
A-3-1-4-8
止血、血液凝固及び線溶の機序を理解している。
A-3-1-5-3
自律神経系(交感神経系と副交感神経系)の構造と機能を理解している。
A-3-1-5-6
ニューロンとグリアの構造と機能を理解している。
A-3-1-5-7
神経の活動電位の発生と伝導の機序を理解している。
A-3-1-8
呼吸器系
A-3-1-9-4
体温調節の機序を理解している。
 
演習・ディスカッション・ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
橋本 貞充
1)筋組織を説明できる。
2)興奮性細胞(神経・筋)を説明できる。
3)神経と骨格筋の機能連関を説明できる。
4)自律神経の仕組みを概説できる。
5)呼吸(外呼吸・換気)を説明できる。
6)体温(発熱・放熱)の仕組みを説明できる。 
生物学演習⑳
1)筋組織(横紋筋と平滑筋、サルコメア)
2)神経筋興奮収縮連関
3)脊髄反射(屈曲反射と伸張反射)の反射弓
4)自律神経系の分布と自律神経反射
5)呼吸器系と酸素ヘモグロビン飽和曲線
6)発汗と発熱の仕組み
(配布テキストの該当ページ)
【e-Learning】
12 12/23 1 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②
分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
C-1-2)-③
医療機器に応用される電磁現象を説明できる。
 
講義

演習

ディスカッション

ポストテスト 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
野口 暁男
西川 慶一
(1) 立体異性体について構造式や投影式を基に命名できる。
(2) 電流の周りの磁場を説明できる。
(3) 磁場から電流に働く力を説明できる。
(4) 磁場から電荷に働く力を説明できる。   
化学演習⑪
 異性体(その2)
物理学演習⑪
 1)電流の周りの磁場
 2)磁場から電流に働く力
 3)磁場から電荷に働く力
【e-Learning】
13 1/20 1 A-3-1-7
消化器系
A-3-1-10
泌尿器系と体液・電解質調節
A-3-1-8
呼吸器系
A-3-1-6
感覚器系と感覚
 
講義・演習・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
橋本 貞充
1)消化器系を概説できる。
2)体温調節機構を概説できる。
3)泌尿器系(腎機能)を概説できる。
4)感覚を概説できる。
5)内分泌(仮) 
生物学演習㉑
1)消化器系(口腔~肛門)
2)泌尿器系(腎臓・膀胱)と体液の恒常性(酸塩基平衡と浸透圧)
3)呼吸器系(口腔~肺、ガス交換、運搬、酸素ヘモグロビン飽和曲線)
4)感覚
(配布テキストの該当ページ)
【e-Learning】

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