↓授業日程表を表示 教科の特徴 【講義】 我が国における口腔外科学は、その診療内容からみると欧米で呼称されている口腔・顎・顔面外科学に相当する。その守備範囲は歯および歯槽部における歯科外科から咬合、顎関節、顔面を対象とする顎顔面外科まで広範囲に及んでいる。したがって局所もさることながら、口腔外科は、歯、顎、口腔ならびにその隣接組織に現れる各種疾患を取り扱う科であり、歯学において全身状態との関係が最も重要視される領域である。そのため口腔外科学においては、歯学臨床系の関連学科のみならず、医学諸学科との接点を考慮する必要があり、医学と歯学との共同の領域のなかで、医師と歯科医師との協力が不可欠なものである。 口腔外科領域には、炎症、嚢胞、腫瘍などの様々な病態をもった疾患から、唇顎口蓋裂、顎変形症などの先天性疾患まで、実に多くの疾病が存在する。口腔外科の治療に際しては、病巣を完全に摘出切除するという本来の手術の目的に加えて、形態を再建し失われた諸機能を回復して患者を社会復帰させることも、口腔外科手術の根本理念である。(コンピテンシー1、2、3、7) 講義内容としては疾病の基本概念を基礎学と関連させながら正確に理解させるため口腔外科学総論、診断学ならびに手術学、さらには各論として奇形・発育異常、症候群、損傷、炎症、腫瘍など数多くの疾病について講義される。本科目は、実務経験のある教員が担当している。 【実習】 頭頸部の診察、手指および術野の消毒の仕方について、講義で教育した内容を確認させるとともに実習を通してその実際を修得させる。さらに、抜歯の基本操作から切開処置および縫合処置までの抜歯術における一連の流れをマネキン実習により修得させる。消炎手術は実習書に付録添付した。本科目は、実務経験のある教員が担当している。(コンピテンシー4,8) ナンバリング C1601-4C 1.一般目標(GIO:General Instructional Objective) 【講義】 歯・顎・口腔・口唇ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性疾患に対して適切で安全な歯科医療を行うために、その原因・病理・症状・診断・治療法ならびに予後を理解し、知識を習得する。 【実習】 頭頸部の診察を行うための診査法の知識と技能を修得する。 歯科医療を安全に行うための消毒・滅菌の知識と技能を修得する。 抜歯術を行うための基本的な知識と技能を修得する。 創の縫合を行うための知識と技能を修得する。 消炎手術を行うための知識を修得する。 2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives) 【講義】 1)口腔・顎・顔面の臨床解剖を説明できる。 2)歯・顎・口腔・口唇ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性疾患を分類し、説明できる。 3)前述の疾患の病因・診断さらにそれに必要な検査法を説明できる。 4)上述の疾患に対する治療方針と予後の概略を説明できる。 5)診断・治療に必要な口腔外科の基本手技について説明できる。 【実習】 1)局部解剖を説明できる。 2)診察内容を説明できる。 3)顔色、顔面の対称性について診察することができる。 4)頭頸部の筋肉を触診することができる。 5)顎骨を触診することができる。 6)下顎頭運動を触診することができる。 7)頸部リンパ節を触診することができる。 8)双指診の種類を説明し実施することができる。 9)清潔・不潔の概念を説明できる。 10)手指、器具の消毒・滅菌法を列挙することができる。 11)術野の消毒法を列挙することができる。 12)手指の消毒を行うことができる。 13)滅菌グローブを装着することができる。 14)抜歯に用いる器具を列挙することができる。 15)抜歯に用いる器具を用途別に説明することができる。 16)抜歯部位別に患者の体位をとることができる 17)抜歯部位別に術者のポジションをとることができる。 18)抜歯挺子を正しく把持し抜歯ができる。 19)抜歯鉗子を正しく把持し抜歯ができる。 20)抜歯後の注意を列挙できる。 21)患者と良好なコミュニケーションをとりながら抜歯操作を行うことができる。 22)縫合法を列挙することができる。 23)縫合に用いる器具を列挙することができる。 24)縫合に用いる器具を用途別に分類することができる。 25)持針器を用いて器械結びができる。 26)手結びで縫合することができる。 27)替刃メスの着脱を安全にできる。 3.方略(LS:Learning Strategy) 【講義】 1)講義 2)ディスカッション 3)クリッカーによる確認テスト 【実習】 1)講義 2)基礎実習 3)オンデマンド動画学習 4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価) 1)定期試験(総括的評価):80% 講義内容の理解度を多肢選択式試験、記述試験で評価する。 2)平常点評価(総括的評価):20% 日常的な授業における取組状況を評価する。 3)プレ・ポストテスト(形成的評価):講義内容により必要に応じて行う 各回の授業において、重要なポイントを把握するため、学生自身が自己の理解度を把握するために行う。 事前・事後学修 【講義】 各講義の授業内容項目について、教科書の示されている該当項目を熟読しておくこと(20分~30分)。 前日に配信される講義資料に目を通すこと(10分)。 【実習】 各実習の内容項目について、実習書の該当部分を熟読すること(10分)。 また実習書内にあるQRコードから動画を取得し、実習内容を確認しておくこと(10分)。 【e-Learning】
教科書 【講義】 片倉 朗・編 :「標準口腔外科学 第5版」医学書院 【実習】 東京歯科大学口腔外科学教室・編:「2024年度 口腔外科学基礎実習」 参考図書 【講義】 片倉 朗・編 :「標準口腔外科学 第5版」医学書院 野間弘康、道 健一、久野吉雄・編:「口腔外科の臨床」医歯薬出版 野間弘康、下野正基、山根源之・編:「口腔外科・病理診断アトラス」医歯薬出版 高橋庄二郎、内山健志ほか編:「顎顔面変形症の外科的矯正治療」三樹企画出版 高橋庄二郎:「口唇裂・口蓋裂の基礎と臨床」日本歯科評論社 高橋庄二郎、大谷隆俊、園山 昇・編:「図説 口腔外科手術学 上 、中、下巻」医歯薬出版 清水正嗣、小浜源郁・編:「口腔癌」デンタルダイヤモンド 口腔外科学会 口腔外科相談室 https://www.jsoms.or.jp/public/movie/ 1.口蓋裂 2.口腔顎顔面外傷 3.口腔粘膜疾患 4.口唇裂 琉球大学医学部医科遺伝学 遺伝性疾患総合データベース(ユーザー登録必要) http://syndromefinder.ncchd.go.jp/top.html 日本臨床病理学会配信 口腔病理基本画像アトラス http://syndromefinder.ncchd.go.jp/top.html 日本歯科医師会配信 口腔外科関連動画 [動画](No.1806)AMR 対策アクションプランに基づいた抗菌薬処方のポイント 野村武史(東歯大) 2018年 https://drive.google.com/open?id=1Q3TEnx5hOHsNWIVtcTejcQ97gXrqvBs3 [動画](No.1703)ARONJ患者への対応 岸本裕充(兵庫医科大) 2017年 https://drive.google.com/open?id=1TknXZhKe2ON2b5e1YHtUSsv_gqttR8pG [動画](No.1606)超音波骨メスの利用法 代田達夫(昭和大学歯学部 口腔外科学講座 教授) 2016年 https://drive.google.com/open?id=1N3QUyzMS2Um8owZ2RVFYt92dBtbSiZuL [動画](No.1602)口腔内消炎手術の実際 ~切開と投薬のポイント~ 柴原孝彦(東京歯科大学 口腔顎顔面外科学講座 教授) 2016年 https://drive.google.com/open?id=1bQTk6ux2yzJv4F9BDJwIjfRcsT7MIwA7 [動画](No.1107)口腔癌と病理検査の実際 松坂賢一(東京歯科大学臨床検査病理学講座 准教授),片倉朗(東京歯科大学市川総合病院オーラルメディシン・口腔外科学講座 教授) 2011年 https://drive.google.com/open?id=1gUTnsBiDy3WhoLLnVQhNcqLMIZ1fRJvk [動画](No.0902)口腔外科小手術用器械・器具の選択と用い方 渡部好造(福島県開業) 2009年 https://drive.google.com/open?id=14WWj-Te9MAID10syopugco2bCqukypyb [動画](No.0301)【感染予防】標準レベルの予防対策 柿澤 卓 2003年 https://drive.google.com/open?id=129lbva79jMINoFeyrRfXb-AsjIWDughK [動画](No.0226)日常臨床で見落とせない口腔粘膜疾患 山根源之(東京歯科大学教授) 2000年 https://drive.google.com/open?id=1STP1S4cHW8uW0X4YWGzVQP3mvVPrjZNd [動画](No.0208)下顎埋伏智歯の抜歯 野間弘康(東京歯科大学教授) 1998年 https://drive.google.com/open?id=1kzj1iFCyyZS7EgZY2uf8Vn2w8HZJDoSz [動画](No.1104)歯科医のための切開と縫合その基本手技 杉崎正志(東京慈恵会医科大学 歯科 教授) 2011年 https://drive.google.com/open?id=19ooKEAdPFwiSk8ioG9Ykq4wC_Xf0Kqru 【実習】 感染予防対策マニュアル 東京歯科大学水道橋病院 歯科臨床研修マニュアル起こりうる問題点と解決法 覚道健治、平井義人、前田芳信 編 永末書店 口腔外科手術学 高橋庄二郎、重松知寛、内山健志 東京歯科大学口腔外科学教室 臨床のレベルアップPointまずは60 椎木一雄 編 デンタルダイアモンド社 増補 消毒と滅菌のガイドライン 小林寛伊 編 へるす出版 歯科医療における感染予防対策と滅菌・消毒・洗浄 ICHG研究会 編医歯薬出版株式会社 カラー版殺菌・消毒マニュアル 都築正和 監 医歯薬出版株式会社 手術室基本知識 横野諭他 著 金芳堂 新・口腔外科はじめましょう 片倉 朗 監 デンタルダイヤモンド社 カラーアトラス 抜歯の臨床 野間弘康 金子 譲 医歯薬出版株式会社 図説小外科テキスト 出月康夫 監 南山堂 形成外科基本手術手技の進歩 林浩一郎 編 MEDICAL VIEW 手術手技の基本とその勘どころ 関洲二 金原出版 口腔外科卒後研修マニュアル 成田令博他 編 財団法人口腔保健協会 イラストでみる口腔外科手術 日本口腔外科学会編 第1巻~第4巻 クインテッセンス出版株式会社 図説口腔外科手術学 高橋庄二郎他 編 医歯薬出版株式会社 東京歯科大学 口腔外科配信 You tubeチャンネル 診察/頭頸部診察 https://youtu.be/0BzL0dxlHmU 手洗い/グローブ着用/ガウン着用 https://youtu.be/T-vqdNvx4jU 抜歯 https://youtu.be/y1bjbHg9tvU 縫合 https://youtu.be/jffFJSzaOAo オフィスアワー 【講義】 平日の放課後(17:30-19:00):本館9階 口腔顎顔面外科学講座内 非常勤の先生は、講義終了直後の講義室内 【実習】 実習終了直後、実習室内 総授業コマ数 31コマ 出席について 開始時間に出席を取得するため、時間厳守のこと。電車遅延などの場合は証明書類を提出しないと、出席は認められない。
↑科目ページのtopに戻る
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
↑科目ページのtopに戻る |