第 3 学 年  口腔微生物学
前 期 計 画 表

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教科の特徴
口腔は粘膜である軟組織に加えて歯である硬組織が存在し、それぞれの部位に特徴のある細菌叢を形成し、非常に多くの微生物が棲息している部位である。口腔微生物学は、微生物学的な視点から口腔環境を把握し、そこから歯科の2大疾患であるう蝕と歯周病を中心とした口腔感染症の病因について考える。口腔感染症の処置と予防について正しい視点を身につける事を通して、医学・歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するために必要な基本的知識と技能を修得する。
(コンピテンシー: 6, 7, 8-1)

ナンバリング
B1103-3A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
口腔内微生物の特徴を理解するため、バイオフィルム感染症、う蝕・歯周病発症への口腔細菌の関与、そして口腔固有の免疫機構についての基礎知識を習得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1) 口腔環境について説明できる。(10%)
2) 口腔内バイオフィルムについて説明できる。(10%)
3) 主要な口腔細菌について説明できる。(20%)
4) 齲蝕・歯周病という感染症の発症と進行が説明できる。(40%)
5) 唾液の感染防御機能について説明できる。(10%)
6) 口腔の細菌が全身の健康におよぼす影響について説明できる。(10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1) 受動的方法 講義
2) 能動的方法 講義中のディスカッション
3) 媒体 教科書、スライド

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1) 定期試験(総括的評価):90-100%
2) 平常点評価(総括的評価):0-10%


事前・事後学修
事前学習 (講義中のディスカッションにより確認)
第1回 教科書282-288 ページを読んでおくこと (10分程度)
第2回 教科書289-299 ページを読んでおく (10分程度)
第3回 教科書300-304 ページを読んでおく (10分程度)
第4回 教科書305-309 ページを読んでおく (10分程度)
第5回 教科書309-316 ページを読んでおく (10分程度)
第6回 教科書316-318 ページを読んでおく (10分程度)
第7回 教科書319-331 ページを読んでおく (10分程度)
第8回 教科書336-338 ページを読んでおく (10分程度)
第9回 教科書338-350 ページを読んでおく (10分程度)
第10回 教科書332-335 ページを読んでおく (10分程度)
第11回 教科書351-353 ページを読んでおく (10分程度)
第12回 教科書354-359 ページを読んでおく (10分程度)
第13回 教科書364-368 ページを読んでおく (10分程度)
第14回 教科書360-363 ページを読んでおく (10分程度)

事後学習 (講義中のディスカッションにより確認)
第1回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第2回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第3回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第4回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第5回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第6回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第7回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第8回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第9回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第10回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第11回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第12回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第13回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)
第14回 講義内容を確認し、重要点をまとめる。 (10分程度)

 事前学修については各回の授業内容項目について教科書の該当部分(シラバスに提示した部分)を読み、ポイントをつかんだうえで授業に臨むこと。
 事後学修については当日の授業内容を再度見直し、重要なポイントをリストアップして復習すること。


【e-Learning】

教科書
口腔微生物学 第8版、学研書院 2024年

参考図書
最新口腔微生物学 一世出版
口腔微生物学・免疫学 医歯薬出版株式会社

オフィスアワー
月曜日(朝9時から午後6時まで):新館6F 微生物学講座

総授業コマ数
14コマ

出席について
講義開始時に出席をとる。開始30分までに入室した場合は遅刻とする。公共交通機関の遅延が30分を超える場合は考慮するが、30分以内の場合は考慮しない。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 米澤 英雄 教授*, 国分 栄仁 講師*, 菊池 有一郎 講師*
 齋藤 淳 教授*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/15 1 D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
米澤 英雄
1) 口腔の環境とそこに定着している菌種について説明できる。
2) 口腔内細菌の定着メカニズムを説明できる。
3) デンタルプラークバイオフィルムの特徴を説明できる。
4) 歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラークの違いを説明できる。
5) 歯肉縁上プラークと歯肉縁下プラーク細菌の栄養源を説明できる。
6) 歯肉溝滲出液中の免疫物質を挙げられる。
7) 口腔粘膜に症状を現す免疫関連疾患を挙げられる。 
細菌が住み着く口腔内環境
 口腔細菌概説
 口腔環境
 口腔内各部位の環境と細菌叢
 口腔内細菌の栄養源
口腔領域の防御性免疫と口腔粘膜の免疫疾患
 唾液中の非特異的抗菌物質
 歯肉溝滲出液の免疫物質
【e-Learning】
2 4/22 1 D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
米澤 英雄
1) ペリクルの構成成分と、その生理学的作用を説明できる。
2) デンタルプラーク細菌の付着因子を挙げられる。
3) デンタルプラーク形成プロセスを概説できる。
4) デンタルプラーク細菌間の相互作用について説明できる。 
デンタルプラークの形成
 細菌の付着機構
 デンタルプラークの組成の変化と環境・時間
 細菌の共生と拮抗
【e-Learning】
3 5/13 1 D-3-2-1
齲蝕とその他の歯の硬組織疾患(Tooth Wear(歯の損耗)、生活歯の変色、象牙質知覚過敏症、歯の亀裂・破折、歯の形成不全、歯の形態異常)の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
国分 栄仁
1) 口腔レンサ球菌を分類できる。
2) 口腔レンサ球菌の存在部位と特徴を説明できる。
3) ミュータンスレンサ球菌の特徴を説明できる。
4) ミュータンスレンサ球菌のタンパク質抗原と菌体外多糖の機能を説明できる。 
口腔内レンサ球菌
 口腔内レンサ球菌群の特徴
  Mitis group, Anginosus group,
  Mutans group, Salivarius group
【e-Learning】
4 5/20 1 D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
国分 栄仁
1) レンサ球菌以外のグラム陽性球菌を挙げられる。
2) デンタルプラークに存在するグラム陽性桿菌を挙げられる。
3) 顎放線菌症の特徴を説明できる。
4) Corynebacterium matruchotiiの生態学的特徴を説明できる。 
レンサ球菌以外のグラム陽性球菌
  Peptococcus
  Peptostreptococcus
  Parvimonas
グラム陽性桿菌
  Actinomyces
  Corynebacterium matruchotii
  Rothia
  Propionibacterium
  乳酸桿菌
【e-Learning】
5 5/27 1 D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
菊池 有一郎
1) 口腔内Neisseria菌種とVeillonella菌種を挙げられる。
2) 血液平板培地上で黒色集落を形成する細菌を挙げられる。
3) Porphyromonas gingivalisの特徴を説明できる。
4) Fusobacterium nucleatumの特徴を説明できる。
5) Tannrella forsythiaの特徴を説明できる。
6) Aggregatibacter actinomycetemcomitansの特徴を説明できる。 
グラム陰性球菌
  NeisseriaとVeillonella
グラム陰性桿菌群
  Porphyromonas gingivalis
  Prevotella intermedia
  Tannerella forsythia
  Fusobacterium nucleatum
  Aggregatibacter actinomycetemcomintans
   他
【e-Learning】
6 6/3 1 D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
菊池 有一郎
1) 歯周病局所に増加している運動性菌を挙げられる。
2) 口腔トレポネーマの形態的特徴を説明できる。
3) Treponema denticolaの病原因子を挙げられる。
4) Campylobacter rectusの特徴を説明できる。 
口腔内スピロヘータなど運動性細菌
 口腔内スピロヘータ
 Treponema denticola
運動性小桿菌
Selenomonas
Campylobacter
【e-Learning】
7 6/10 1 D-3-2-1
齲蝕とその他の歯の硬組織疾患(Tooth Wear(歯の損耗)、生活歯の変色、象牙質知覚過敏症、歯の亀裂・破折、歯の形成不全、歯の形態異常)の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
菊池 有一郎
1) 齲蝕が感染症である根拠を挙げられる。
2) ミュータンスレンサ球菌の齲蝕に関わる性質を挙げられる。
3) 非齲蝕誘発性甘味料を挙げられる。
4) 齲蝕の細菌学的検査法を挙げられる。
5) 歯髄の感染防御メカニズムと歯髄感染症の特徴を説明できる。 
齲蝕症
 ミュータンスレンサ球菌の齲蝕原性
 歯根面齲蝕
 齲蝕症の細菌学的検査
 非齲蝕誘発性甘味料
【e-Learning】
8 6/17 1 D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
齋藤 淳
歯周組織の構造を理解し、歯周炎の病態を説明できる 
歯周病
 歯周炎の病態
【e-Learning】
9 6/24 1 D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
菊池 有一郎
歯周炎での骨吸収と生理的骨吸収について理解し、相違点を説明できる。 
歯周病原細菌の病原因子
歯周病に対する生体防御
歯周炎と骨吸収
【e-Learning】
10 7/1 1 D-3-2-1
齲蝕とその他の歯の硬組織疾患(Tooth Wear(歯の損耗)、生活歯の変色、象牙質知覚過敏症、歯の亀裂・破折、歯の形成不全、歯の形態異常)の病因と病態を理解している。
D-3-2-2
歯髄・根尖性歯周疾患の病因と病態を理解している。
D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
米澤 英雄
歯髄・根尖性歯周疾患の病因と病態を説明できる。 
歯髄炎および根尖性歯周炎
 歯髄・根管への細菌の感染
 歯髄炎原因細菌
 根尖部膿瘍原因細菌
 根尖部骨吸収と生体の防御
【e-Learning】
11 7/8 1 A-4-1-2
細菌、ウイルス、真菌及び原虫のヒトに対する感染機構と病原性を理解している。
A-4-1-5
常在微生物叢の性状とヒトに対する感染機構を理解している。
D-3-1-10-2
口腔、顎顔面領域に症状を現す感染症の種類と症状を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
国分 栄仁
口腔バイオフィルム”デンタルプラーク”の特性を理解する。
常在細菌による内因性感染を理解する。 
細菌が原因となる口腔感染症
口腔に症状を現す全身疾患
【e-Learning】
12 7/15 1 A-4-1-2
細菌、ウイルス、真菌及び原虫のヒトに対する感染機構と病原性を理解している。
A-4-1-5
常在微生物叢の性状とヒトに対する感染機構を理解している。
D-3-1-10-2
口腔、顎顔面領域に症状を現す感染症の種類と症状を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
国分 栄仁
ウイルス、真菌による口腔に症状を呈する感染症 
ウイルス感染症
真菌感染症
【e-Learning】
13 8/26 1 A-4-1-2
細菌、ウイルス、真菌及び原虫のヒトに対する感染機構と病原性を理解している。
A-4-1-8
滅菌と消毒の意義、方法及び原理を理解している。
A-4-1-9
院内感染でみられる感染機構及び問題となる微生物を理解している。
A-4-2-4
粘膜免疫を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
米澤 英雄
1) 口腔の感染防御機構を説明できる
2) Universal precautions、Standard precautionsについて概説できる。
3) 医療現場で感染しやすい微生物を列挙できる。
4) 口腔内で使える消毒薬の利点と欠点を挙げられる。
5) 医療担当者として受けるべきワクチンを挙げられる。  
感染防御機構
 粘膜による生体防御
 唾液による生体防御
 歯肉溝滲出液による感染防御
感染予防
 医療現場で感染し易い微生物
 口腔清掃と院内感染
 医療担当者に必要なワクチン
【e-Learning】
14 9/2 1 D-3-2-3
歯周疾患の病因と病態を理解している。
D-3-2-4
口腔細菌、プラーク(口腔バイオフィルム)及び歯石を理解している。
D-5-2-3-1
歯周疾患の症状と全身疾患との関連を理解している。
 
講義  新館・11階 第1講義室
 
米澤 英雄
歯周病原性菌の病原性を理解する。 
口腔と全身疾患
【e-Learning】

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