第 1 学 年  一般生物学(Ⅰ)《エ》
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教科の特徴
医療を目指す人たちが、必ず向き合わなくてはいけないのは、“生きているひと、そして心 と感情を持ったひと”のからだを治療するということです。ひとり一人の患者さんのからだの違いや状態の変化をつかみ、さまざまな病気に対応していくためには、ヒトの正常な構造や機能を理解するのはもちろんのこと、生物としてのヒトがどのようにして生まれ、成長し、そして歳をとって死んでいくのかを知ること が必要となってきます。その基本となるのが、広い範囲の「生物学的な知識」であり、これを習得するためのに努力する学生を育成します。
 「生物学(Ⅰ)」では、高校で「生物学」を選択してこなかったり、苦手意識のある人達に向けて、もう一度、基本的なところから「生物とは何か?生きているとはどのようなことなのか?」について、「細胞」をキーワードとして、皆さんと一緒に考えていきます。
 講義を通して、一般教養として身につけている必要がある生物学的な知識はもちろんのこと、これからはじまる基礎医学から臨床までの講義に必要な、生命科学についての基本的な知識を習得するとともに、生物としての“ひと”に対して興味が持てるようになることを、大きな目標としています(コンピテンシー6、7)。

ナンバリング
A0231-1A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
「生物とは何か?生きているということはどのようなことなのか?」について興味を持ち、自分で調べ、考えられる力を身につける。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)生物とは何かについて概説できる。(10%)
2)細胞・組織・器官について概説できる。(10%)
3)細菌とウイルスの違いを説明できる。(10%)
4)細胞を構成している物質について概説できる。(10%)
5)DNAとRNAについて説明できる。(10%)
6)細胞の構造を図示できる。(10%)
7)細胞の構造と機能について概説できる。(10%)
8)細胞間の情報伝達機構について概説できる。(10%)
9)細胞分裂の過程について概説できる。(10%)
10)減数分裂について概説できる。(10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)受動的方法:PowerPoint による講義
2)能動的方法:問題練習やディスカッションを取りいれた、学修状況を把握しながらの双方向授業
3)媒体:教科書および、毎回配布する、カラーの図を多用した書き込みのできる講義資料プリント

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)定期試験(総括的評価):100%
 講義内容の理解度を多肢選択試験・空欄補充、記述試験等で評価する。
 定期試験の追再試験についても同様のものとする。

事前・事後学修
生物学(I)と平行して行われる自然科学演習の中で、講義内容についての疑問点や問題点を解決する。

事前学修:各回の教科書と参考図書の指定されたところに目を通しておくこと。(各15分)
事後学修:教科書と参考図書を参考にして、配付された資料を用いてまとめること。(各15分)


【e-Learning】

教科書
基礎から学ぶ 生物学・細胞生物学 第4版:和田 勝 著 羊土社
フォトサイエンス生物図録 三訂版: 鈴木孝仁 監修 数研出版

参考図書
エッセンシャル・キャンベル生物学 原書第6版: Eric J. Simon 他著 丸善
トートラ人体解剖生理学(原書第10版): Gerard J. Totora 著 丸善出版
人体の構造と機能(第3版): Elaine N. Marieb 著 医学書院
人体の正常構造と機能 第3版縮刷版: 坂井建雄・河原克雅 編 日本医事新報社
Essential 細胞生物学 第4版: 中村桂子他 監訳 南江堂

オフィスアワー
木曜日の講義終了後(教室内)
月曜~金曜の放課後18時まで(8階教員室を訪問してください。)
※メールやSNSを使った質問には原則対応しません。

総授業コマ数
14コマ

出席について
 出席は講義開始後10分以内に取る。また講義開始30分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とするが、講義へは参加すること。遅刻の際は、入室直後に講義担当者に番号と名前を報告してから、自席に着席すること。
 公共交通機関の遅延は、公式発表が30分を超える場合は考慮するが、30分以内の場合は考慮しないため、余裕を持って登校すること。不正が発覚した場合、厳正に対処する。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 佐藤 正樹 准教授, 橋本 貞充 客員教授*, 遠山 光則 客員教授

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/10 1 C-3-4)-(10)-②
体液の量と組成及び浸透圧の調節機構を説明できる。
C-3-4)-(10)-③
水代謝と主な電解質の出納とその異常を説明できる。
 
ガイダンス・講義  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)ヒトを構成する水を分類できる。
2)生物における水の役割を説明できる。  
1)イントロダクション
2)細胞を取り巻く水
(教科書p55; 生物図録p14)
【e-Learning】第1回講義テキスト
2 4/17 1 A-1-4-1
真核細胞の全体像と細胞膜、核、細胞小器官及び細胞骨格の構造
と機能を理解している。
A-1-4-2
細胞内外間の物質の移動のしくみを理解している。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
橋本 貞充
1)細胞の構造と機能の概略について説明できる。
2)細胞小器官の種類と特徴について説明できる。  
1)細胞とは
2)細胞小器官とは Part1
(教科書p48~53、63〜75; 生物図録p12〜32)
【e-Learning】
3 5/8 1 A-1-4-1
真核細胞の全体像と細胞膜、核、細胞小器官及び細胞骨格の構造
と機能を理解している。
A-1-4-2
細胞内外間の物質の移動のしくみを理解している。
 
講義・ 
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
橋本 貞充
1)細胞の構造と機能の概略について説明できる。
2)細胞小器官の種類と特徴について説明できる。  
1)細胞小器官とは Part2
(教科書p48~53、63〜75; 生物図録p12〜32)
【e-Learning】
4 5/15 1 A-4-1-1
細菌、ウイルス、真菌及び原虫の基本的な構造と性状を理解してい
る。
 
講義・
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
1)原核生物の特徴を説明できる。
2)ウイルスの特徴を説明できる。  
1)原核生物
2)ウイルス
(教科書P.54及びP.83; 生物図録P.18,19,25,77)
  
【e-Learning】
5 5/22 1 A-1-2-1
アミノ酸とタンパク質の構造、機能及び代謝を理解している。
A-1-2-2
糖質の構造、機能及び代謝を理解している。
A-1-2-3
脂質の構造、機能及び代謝を理解している。
 
講義・
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)栄養素の名称を列挙できる。
2)三大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)を説明できる。 
 
1)炭水化物(単糖・二糖・多糖)の分類と構造
2)脂質の分類と構造
3)タンパク質の分類と構造
【e-Learning】第5回講義テキスト
6 5/29 1 A-1-3-2
核酸、遺伝子及び染色体の構造と機能を理解している。
A-1-3-3
デオキシリボ核酸(DNA)複製と修復、DNAからリボ核酸(RNA)への転
写、タンパク質合成に至る翻訳を含む遺伝情報の発現及び調節を理
解している。
 
講義・
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
DNAとRNAについて説明できる。 
 
1)核酸とは何か。
2)DNAとRNA
(教科書P.61,62, 84~86; 生物図録P.74,75,85)

【e-Learning】
7 6/5 1 A-1-3-2
核酸、遺伝子及び染色体の構造と機能を理解している。
A-1-3-3
デオキシリボ核酸(DNA)複製と修復、DNAからリボ核酸(RNA)への転
写、タンパク質合成に至る翻訳を含む遺伝情報の発現及び調節を理
解している。
 
講義・
ディスカッション  
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
さいかち坂校舎・6階 第1実習講義室
 
遠山 光則
1)DNAの構造について説明できる。  
1)DNAモデルの組み立て。
2)DNAの塩基対,塩基どうしの水素結合について理解する。
(教科書P.84~86; 生物図録P.74,75)
【e-Learning】
8 6/12 1 A-1-3-3
デオキシリボ核酸(DNA)複製と修復、DNAからリボ核酸(RNA)への転
写、タンパク質合成に至る翻訳を含む遺伝情報の発現及び調節を理
解している。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
遠山 光則
1)リボソ-ムの役割を説明できる。
2)転写と翻訳の過程を説明できる。
3)転写と翻訳に関わる3種類のRNAの役割を説明できる。  
1)リボソ-ム
2)転写と翻訳の過程
(教科書P.87~95; 生物図録P.84~87)
【e-Learning】
9 6/19 1 A-1-4-1
真核細胞の全体像と細胞膜、核、細胞小器官及び細胞骨格の構造と機能を理解している。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
橋本 貞充
1)細胞膜の構造的・機能的特性を説明できる。 
1)リン脂質二重層
2)流動性
3)非対称性
4)選択的透過性と浸透圧
【e-Learning】
10 6/26 1 A-1-2-5
酵素の機能と調節、主な代謝異常を理解している。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)酵素の種類と構造を説明できる。
2)酵素の化学的特性を説明できる。
3)反応速度を説明できる。  
1)酵素の構造と種類
2)基質特異性
3)反応特異性
4)最適温度・最適pH
5)生体触媒と活性化エネルギー
6)反応速度論
【e-Learning】第10回講義テキスト
11 7/3 1 A-1-4-3
細胞内外液のイオン組成と浸透圧、静止膜電位を理解している。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)膜輸送の仕組みを説明できる。
2)細胞内外のイオン濃度勾配を説明できる。
3)全ての細胞がもつ静止電位を説明できる。  
1)膜輸送
  能動輸送と受動輸送
2)細胞内外の[Na+]と[K+]
3)静止電位
  Na+-K+ポンプ、K+漏洩チャネル
 膜電位(脱分極)
【e-Learning】第11回講義テキスト
12 7/10 1 A-1-2-8
栄養素の相互変換とエネルギー代謝(エネルギーの定義、食品中の
エネルギー値、エネルギー消費量、推定エネルギー必要量)を理解し
ている。
 
講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)嫌気的呼吸(解糖)の概略を説明できる。
2)好気的呼吸(解糖系-クエン酸回路-電子伝達系)の概略を説明
できる。
3)三大栄養素からのATP合成の違いを概説できる。  
1)嫌気的呼吸
2)好気的呼吸
3)β酸化とアミノ基転移
(教科書p102~112;生物図録p46~49)
【e-Learning】第12回講義テキスト
13 9/4 1 A-1-3-2
核酸、遺伝子及び染色体の構造と機能を理解している。
A-1-4-4
細胞周期、細胞分裂及び主な細胞分化のしくみを理解している。
 
講義・
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)細胞周期
2)染色体の構造と特殊な染色体
3)核分裂(有糸分裂)と細胞質分裂 
1)細胞周期を説明できる。
2)染色体を説明できる。
3)体細胞分裂を説明できる。 
【e-Learning】第13-14回講義テキスト
14 9/11 1 A-1-3-2
核酸、遺伝子及び染色体の構造と機能を理解している。
A-1-4-4
細胞周期、細胞分裂及び主な細胞分化のしくみを理解している。
 
講義・
ディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
佐藤 正樹
1)減数分裂の各ステージを理解して説明できる。
2)配偶子の多様性を説明できる。 
1)精子と卵子
2)減数分裂
3)乗換え
【e-Learning】

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