↓授業日程表を表示 教科の特徴 入学したばかりのみなさんにしてみれば、法律は遠い世界の問題であると考えるかもしれない。たしかに、実際に法律が問題となるのは、さまざまなもめごとやトラブルに巻き込まれたときであり、あまり関わりたくないものと思っているであろう。しかし、「社会あるところ法あり」といわれているように、何らかの人間社会が形成されれば、そこには必ずその社会を規律する法秩序が存在し、それに拘束される。法学は、社会で果たしている法秩序の役割を評価・分析し、さらによりよい社会を築くために機能する。 本講義では、これから歯科医師として社会活動をする際に要請されている、法的知識やものの考え方を修得することを目標とする。すなわち、医学・歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するための前提となる、法的な基本的知識や思考力の修得をめざすものである。あえて、簡潔に言い換えれば、「歯科医師として修めておくべき法学」である。 そこで、まず法学一般の基礎知識を解説し、いわゆる医療行為が、法的にどのように捉えられているか、また、事故が起こった場合どのような責任が生ずるかを、具体的な事例をとり上げつつ検討する。 (関連するコンピテンシー:1,2,4,5,6) ナンバリング A0103-1A 1.一般目標(GIO:General Instructional Objective) 将来、歯科医師として社会活動をする際に必要となる法的知識・法的思考を修得する。 2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives) 1)法学を学ぶことの意義について説明できる(5%)。 2)法的概念の「医療と治療」を説明できる(10%)。 3)法的評価としての患者の同意の意義について説明できる(15%)。 4)各種コ・メディカルに関する法について説明できる(10%)。 5)歯科医師・医師の民事責任について説明できる(15%)。 6)歯科医師・医師の刑事責任について説明できる(15%)。 7)個人情報に関する法関係を理解し説明できる(15%)。 8)法における歯科医師の社会的役割について説明できる(5%)。 9)法学と医療の関わりについて説明できる(10%)。 3.方略(LS:Learning Strategy) 1)受動的方法:講義 2)能動的方法:ケース・スタディ(受講者による事例の分析・解釈・評価) 3)媒体:教科書、六法、スライド 4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価) 総括的評価とする。評価は定期試験の成績とする(100%)。 定期試験は、講義内容の理解度を、多肢選択式、論述式、で行う。 事前・事後学修 法学では、古典的な表現・用語も慣習として使用されるので、国語辞典(電子辞書も可)を準備すること。 全15回、各回の準備・事後学習は、以下の通りである。 1.はじめに--法学とは-- 事前準備:シラバスを事前にプリントアウトし通読しておくこと(10分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(20分) 2.治療行為と法 事前準備:教科書3-17頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 3.治療行為と同意(1) 事前準備:教科書18-24頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 4.治療行為と同意(2) 事前準備:教科書25-32頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 5.コ・メディカルと法 事前準備:教科書35-92頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 6.医療過誤と民事責任(1)--医療は契約 事前準備:教科書95-122頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 7.医療過誤と民事責任(2)--債務不履行 事前準備:教科書95-122頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 8.医療過誤と民事責任(3)--不法行為 事前準備:教科書95-122頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 9.医療過誤と民事責任(4)--医事紛争の処理 事前準備:教科書95-122頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 10.歯科医師・医師と刑事責任 事前準備:教科書123-135頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 11.医療過誤と刑事責任 事前準備:教科書123-135頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 12.患者の人権と個人情報の保護 事前準備:教科書150-175頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 13.守秘義務と根拠法令 事前準備:教科書150-175頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 14.法学と法歯学 事前準備:事前配布のプリントを通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 15.総括--医療と法学との関わり 事前準備:教科書1-175頁を通読しておくこと(15分) 事後学習:授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートにまとめること(30分) 【e-Learning】
教科書 野崎 和義 著『コ・メディカルのための医事法学入門(第2版)』(ミネルヴァ書房) 宇賀 克也ら編『ポケット六法・令和6年版』(有斐閣) 参考図書 伊藤正己ら編『現代法学入門』(第4版・有斐閣) オフィスアワー 出講日の昼休、さいかち坂校舎7階、講師控室 総授業コマ数 15コマ 出席について 出席は講義開始時に取る。また講義開始後30分までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。公共交通機関の遅延は考慮しない。
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