第 1 学 年  一般化学(Ⅰ)
前 期 計 画 表

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教科の特徴
 人類は古代の文明を作りだして以来、自分たちの生きている世界をできる限り正しく理解しようと努めてきました。今日の自然科学や技術には、人類が過去数千年にわたって蓄積してきた自然に対する理解とそれに基づく創造とが反映されています。化学は自然に対する理解を深め、私たちの身の回りに存在する物質の本性や働きを調べ、さらに私たちの生活に役立てようとする自然科学の一分野です。
 無限ともいえる物質も元をたどれば約100種類の元素に過ぎません。そのうちの少数の元素の組み合わせで自然界のいろいろな物質ができあがっています。物質はさまざまな変化をしますが、その複雑な変化の道すじも少数の基本的な原理と法則をもとに説明できます。私たちは今後ますます多様な物質に取り囲まれた環境に身を置くことになると考えられます。化学が私たちの生活にいかに深く関わっているかを認識することで、自然や環境を深く観察し新たな創造へと進むことが可能となります。
 この講義を聴講する学生は比較的化学が得意な人たちです。高校の化学を復習しながら大学レベルの講義に移行していきます。医学・歯科医学を統合的に理解し全人的な歯科医療を提供するために必要な基礎知識としての化学をしっかり修得してください。(コンピテンシー6,7)

ナンバリング
A0223-1A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
日常生活に関連する化学反応を理解し、専門科目(基礎科目・臨床科目)の基本となる化学を学ぶ。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)原子の基礎構造を説明できる。(15%) 
2)物質の基本となる原子・分子・イオンについて説明できる。(15%)
3)原子どうし分子どうしの結合様式を説明できる。(20%)
4)物質量を把握し計算できる。(10%)
5)化学反応式を理解できる。(10%)
6)気体、液体、固体の性質を説明できる。(20%)
7)化学反応と生体内反応を関連づけることができる。(10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1) 受動的方法:講義
2) 能動的方法:ポストテスト、ディスカッション
3) 媒体:教科書、参考図書、スライド、プリント

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)形成的評価:ポストテスト(各回の授業において、重要なポイントを把握するために行う。テスト終了後、質問を受け、解説を行う。)
2)総括的評価:前期定期試験100%(講義内容の理解度を、記述試験で評価する。基礎化学と同一の問題で、必須問題8~10問、選択問題2問[4問中2問選択]で行う。)



事前・事後学修
事前学修:シラバスを必ず確認し、その内容について教科書の該当部分に目を通して授業に臨むこと。教科書に該当部分がない内容については、高等学校の教科書や図書館の参考図書等を参照すること。
第1回 高校「化学基礎」の教科書「化学と人間生活」を読んでおく(10分)
第2回 教科書p.1~2を読んでおく(5分)
第3回 教科書p.3~11を読んでおく(15分)
第4回 教科書p.11~16を読んでおく(15分)
第5回 教科書p.4を読んでおく・物質量と化学反応式について復習しておく(15分)
第6回 教科書p.18~21を読んでおく(15分)
第7回 教科書p.31~32を読んでおく(10分)
第8回 教科書p.254~257を読んでおく(10分)
第9回 教科書p.72~78を読んでおく(15分)
第10回 教科書p.79~82を読んでおく(10分)
第11回 物質の状態変化について復習しておく(10分)
第12回 教科書p.58~63を読んでおく(15分)
第13回 周期と族について復習しておく(10分)
第14回 典型元素の特徴について復習しておく(10分)
第15回 配位結合について復習しておく(5分)。

事後学修
配布する資料を用いて、復習しながらまとめをつくること。ポストテストの内容(特に間違ったところ)についても復習すること。

【e-Learning】

教科書
齋藤勝裕、太田好次、山倉文幸、八代耕児、馬場 猛 共著:メディカル化学-医歯薬系のための基礎化学、裳華房

毎回、授業プリントを配布する。

参考図書
Molly M.Bloomfield著、伊藤ら共訳:生命科学のための基礎化学、無機物理化学編、丸善
サイエンスビュー 化学総合資料、実教出版

オフィスアワー
月~金の昼休み(さいかち坂校舎8階)

総授業コマ数
15コマ

出席について
出席は講義開始直後に確認する。講義開始10分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。軽微な理由での電車遅延による遅刻は考慮しない。電車の運転見合わせや病気等の特殊事情による遅刻や欠席の場合は、担当教員に相談すること。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 加藤 哲男 客員教授*, 西川 慶一 准教授

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/16 3 A-2-2)-①
講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる。
A-8-1)-①
生命科学の講義・実習で得た知識を、診療で経験した病態の解析に応用できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1) 化学とその役割を概説できる。
(2) 化学の歯科医療への貢献を説明できる。 
歯科医学における化学
 1)歯科医療と化学
 2)生命科学と歯科医学
【e-Learning】
2 4/23 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)物質を構成する元素について概説できる。 
原子の構造と性質
 1)元素とは
 2)物質の分類
 3)原子・分子・イオン
【e-Learning】
3 5/7 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)原子の構造と分子の成り立ちについて概説できる。
(2) 原子軌道(オービタル)を説明できる。
(3) 電子のスピンとパウリの排他律を説明できる。 
原子の構造
  1)原子核と電子殻
  2)原子軌道
  3)電子配置
【e-Learning】
4 5/14 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)原子の構造と分子の成り立ちについて概説できる。 
周期表
  1)元素の周期性
  2) 周期律
【e-Learning】
5 5/21 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)化学反応式について概説できる。
(2) 物質量を用いた計算ができる。 
物質量と化学反応式  
  1)原子量、分子量、式量
  2) 物質量
  3) 化学反応式
  4)化学反応の量的関係
【e-Learning】
6 5/28 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1) イオン結合について説明できる。
(2) 共有結合について説明できる。
(3) 配位結合について説明できる。 
化学結合
  1)イオン結合
  2)共有結合    
  3)配位結合
【e-Learning】
7 6/4 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1) 金属結合について説明できる。
(2)分子間力について説明できる。
(3) 水素結合について説明できる。 
  4)金属結合
分子間力
  1)ファンデルワールス力
  2)水素結合
  3)極性
【e-Learning】
8 6/11 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)固体の構造を概説できる。
(2) 固体を凝集力で分類し、説明できる。  
固体の構造
 1) 結晶と非晶質
 2) イオン結晶
 3) 共有結合結晶
 4) 分子結晶
 5) 金属結晶
【e-Learning】
9 6/18 3 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-③
物質間及び物質とエネルギーの相互作用を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1) 酸と塩基について概説できる。
 
酸と塩基
  1) 定義
  2) 酸と塩基の強弱
  3) 中和反応と中和滴定
  4) 水素イオン濃度とpH
【e-Learning】
10 6/25 3 C-1-1)-①
原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-③
物質間及び物質とエネルギーの相互作用を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1) 酸化と還元について概説できる。 
酸化と還元
  1)定義
  2)酸化数、イオン反応式
  3)酸化剤・還元剤
  4)酸化還元反応
  5)酸化還元滴定
【e-Learning】
11 7/2 3 C-1-1)-②
分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
C-1-1)-③
物質間及び物質とエネルギーの相互作用を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)物質の三態を概説できる。
(2) ボイルの法則、シャルルの法則を説明できる。
(3) 理想気体の状態方程式を説明できる。
(4) 実在気体と理想気体について説明できる。 
物質の状態
  1)物質の三態
  2)ボイルの法則、シャルルの法則  
  3)理想気体の状態方程式
  4) 実在気体と理想気体
【e-Learning】
12 7/9 3 C-1-1)-③物質間及び物質とエネルギーの相互作用を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)コロイドについて説明できる。 
溶液とコロイド
 1) 水の性質
 2) 溶質、溶媒、溶液とは
 3) コロイドとは
 4) コロイドの分類
 5) コロイドの性質
【e-Learning】
13 7/16 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)典型元素および遷移元素の電子配置を概説できる。 
典型元素と遷移元素
【e-Learning】
14 9/3 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)典型元素を概説できる。  
典型元素
 各論
【e-Learning】
15 9/10 3 C-1-1)-①原子と生体を構成する元素を説明できる。
C-1-1)-②分子の成り立ち及び生体構成分子に関する化学的性質を説明できる。
 
講義、ディスカッション、ポストテスト  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
加藤 哲男
(1)錯イオンを概説できる。
(2) 錯イオンを命名できる。 
錯体の化学
 1) 錯イオン、錯塩、錯分子
 2) 錯イオンのでき方、混成軌道
 3) 錯イオンの書き方と名称
【e-Learning】

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