第 1 学 年  基礎物理学(Ⅰ)
前 期 計 画 表

↓授業日程表を表示

教科の特徴
 基礎物理学では原則として高校での物理学を学んだことがない人を対象にして講義をすすめます。では、これから学ぶ物理学とはどのようなものなのでしょうか。
 まず、物理学の対象はこの世の物体と現象のすべてです。もちろん歯科も物理学の対象です。
 次に、物理学(というか自然科学すべて)で最も大切な内容は、個々の法則と定義です。そして勉強するうえで、法則と定義を覚えるのではなく、理解することが重要です。法則はこの世の現象を説明・予測するために、実験を拠り所として現象の本質的な部分を先人たちが見抜き、作ったものです。そして定義は、法則を理解しやすくするために先人たちが導入してくれた言葉や量の決め事です。よって、物理学で法則と定義を学んで理解すると、歯科を含めたいろいろな現象を説明することが出来ます。法則や定義は数値を代入して答を出すためだけにあるのではないのです。また、これらの法則と定義を通して、力やエネルギーなど歯科でも大切な量がどのようなものなのかを理解することが出来ます。法則と定義、そして法則と定義を使う際の物体や現象の捉え方が物理学という学問であると言えるでしょう。
 しかし物理学で学ぶ法則と定義は、それほど多くはありません。その代わり、数少ない法則と定義から様々な現象を予測するために、法則と現象を推論でつながなければなりません。そのため物理学は理屈っぽく感じられることが多いですが、そのことは物理学を学ぶことが論理的思考を鍛える良い手段であることを意味しているとも言えます。
 上記で説明した法則、定義と物体や現象の捉え方への理解を通して、本学のディプロマ・ポリシーに掲げられた、積極的な自主学修態度と論理的思考および問題発見・解決のための基本的な能力を身につけてもらうために、そして医学・歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するために必要な基本的知識を得てもらうために、本講義では物理学(主に、力学)を勉強します。(コンピテンシー6、7)
 第1学年前期は物理学の中でも基礎的な分野である力学について講義を行います。本講義で学んだ法則、定義や物体と現象の捉え方は、この世のすべて(人でも天体でも)に適用できますから、理解すれば、「この世はこうなっていたのか」という発見があると思います。ぜひ面白がってください。面白がることでさらに記憶が定着し、あなたのこの世の理解が進むでしょう。

ナンバリング
A0211-1A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
物理学の法則、定義と物体や現象の捉え方への理解を通して生命科学のよりよい理解をするために、力学の基本的な概念や法則を理解し、物理学的思考方法を修得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)単位とは何かを説明する。(約10%)
2)力の釣り合いを説明する。(約20%)
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。(約20%)
4)力が働いている質点の運動を説明する。(約20%)
5)エネルギーと仕事を関連づける。(約10%)
6)エネルギー保存則に基づいた計算を実施する。(約20%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
受動的方法:講義、ビデオ教材視聴、演示実験
能動的方法:演習、ディスカッション、Classroomやクリッカーによるピアインストラクション、質問提出、課題提出
媒体:プリント、教科書、板書、ビデオ教材、パソコン映像

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)前期定期試験において、記述試験等による総括的評価を行う。(100%)
2)授業への取り組みや課題提出の状況を日常点として減点法により総括的評価を行う。
(-20%)
3)適宜、クリッカー、Classroom課題やプリントの課題等による形成的評価を行い、授業の中で解説する。

事前・事後学修
事前学修
第1回:授業要覧で基礎物理学の特徴やGIOを読む。(5分程度)
第2回:第1回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第3回:第2回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第4回:第3回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第5回:第4回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第6回:第5回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第7回:第6回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第8回:第7回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第9回:第8回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第10回:第9回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第11回:第10回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第12回:第11回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第13回:第12回授業内容を再度見直す。(10分程度)
第14回:第13回授業内容を再度見直す。(10分程度)
事後学修
第1回:第1回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第1回授業内容を復習する。(20分程度)
第2回:第2回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第2回授業内容を復習する。(20分程度)
第3回:第3回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第4回:第4回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第5回:第5回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第5回授業内容を復習する。(20分程度)
第6回:第6回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第7回:第7回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第8回:第8回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第8回授業内容を復習する。(20分程度)
第9回:第9回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第9回授業内容を復習する。(20分程度)
第10回:第10回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第11回:第11回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・第11回授業内容を復習する。(20分程度)
第12回:第12回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第13回:第13回授業内容に関する質問を提出する。(5分)・プリントの課題に取り組む。(20分程度)
第14回:第1回~第14回の授業内容の復習をする。(120分程度)
事前学修、事後学修の評価
1.課題提出、質問提出にて評価を行う。
2.授業内でクリッカーを用いて理解度を確認する。(形成的評価)
3.提出された質問に回答、コメントする。

【e-Learning】

教科書
原 康夫 著:第3版 物理学入門、学術図書出版

参考図書
金原 粲 著:これだけはおさえたい物理、実教出版
朝永振一郎 著:物理学とは何だろうか(上、下)、岩波新書
赤間松太郎 著:医歯系の物理学、東京教学社

オフィスアワー
毎週水 16:10~18:00:さいかち坂校舎8階 池上教授室

鈴木非常勤講師のオフィスアワーについては、一般物理学Ⅰを参照すること。

総授業コマ数
14コマ

出席について
出席は講義開始直後に取る。講義開始後、10分以内に入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。また、交通機関の遅延は考慮するが、遅延の状況と比べて入室が遅い場合や、遅延にかかわらず大幅に入室が遅れた場合には考慮しない。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 池上 健司 教授, 鈴木 敏彦 非常勤講師*

↑科目ページのtopに戻る

月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/10 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
鈴木 敏彦
1)単位とは何かを説明する 
オリエンテーション
0.単位
  1)測定と単位
  2)SI(エスアイ)単位
  3)SI接頭語
  4)単位換算
【e-Learning】
2 4/17 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
グループディスカッション 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
2)力のつりあいを説明する。 
1.どのようにして物体を数値や式で扱うか
  1)質点とは何か
  2)質量とは何か
2.力とは何か
  1)力とは
  2)力の大きさの例
3.力の合成と分解
  1)力の合成
【e-Learning】
3 5/8 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、クリッカーによる小テスト(形成的)  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
2)力のつり合いを説明する。 
  2)力の分解
  3)力の成分表示
4.力のつりあい
  1)力のつりあい
5.作用反作用
  1)作用反作用の法則
【e-Learning】
4 5/15 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
演習 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
2)力のつりあいを説明する
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。 
  2)力のつりあい と 作用反作用 の違い
6.物体の運動(直線上の運動)
  1)平均の速さ
【e-Learning】
5 5/22 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
演習 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。 
  3)直線運動する物体の変位
  4)直線運動する物体の平均速度、速度
  5)直線運動する物体の平均加速度、加速度
【e-Learning】
6 5/29 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。 
7.物体の運動(平面上の運動)
  1)平面運動の位置、変位
  2)平面運動の平均速度、速度
【e-Learning】
7 6/5 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、演習、クリッカーによる小テスト(形成的)  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。 
  3)平面運動の平均加速度、加速度
8.速度、加速度から位置を求める
  1)加速度から速度を求める
  2)速度から位置を求める
【e-Learning】
8 6/12 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
演習、クリッカーによる小テスト(形成的) 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
4)力が働いている質点の運動を説明する。 
9.ニュートンの運動の法則
  1)慣性の法則
  2)運動方程式
  3)作用反作用の法則
【e-Learning】
9 6/19 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
演示実験 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
4)力が働いている質点の運動を説明する。 
10.いろいろな力
  1)地球の重力
  2)まさつ力
【e-Learning】
10 6/26 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、
ビデオ教材 
さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
4)力が働いている質点の運動を説明する。 
11.運動方程式の立て方、解き方
  1)運動方程式の立て方、解き方
12.力と仕事
  1)仕事とは
  2)仕事率
【e-Learning】
11 7/3 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、演習  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
5)エネルギーと仕事を関連づける。 
12.力と仕事
  1)仕事とは
  2)仕事率
13.仕事とエネルギーの関係
  1)運動エネルギー
  2)重力による位置エネルギー
【e-Learning】
12 7/10 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
5)エネルギーと仕事を関連づける。 
  3)仕事とエネルギーの関係
  4)仕事とエネルギーの関係のまとめ
【e-Learning】
13 9/4 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
講義、演習  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
6)エネルギー保存則に基づいた計算を実施する。 
14.エネルギー保存則
  1)物体のもつエネルギーが一定である場合
  2)エネルギーの変換とエネルギーの保存

【e-Learning】
14 9/11 4 C-1-2)-①生体現象と医療機器の原理における物体の力学的な運動を説明できる。
 
演習  さいかち坂校舎・2階 第2講義室
 
池上 健司
1)単位とは何かを説明する。
2)力の釣り合いを説明する。
3)質点の位置、速度、加速度の関係を説明する。
4)力が働いている質点の運動を説明する。
5)エネルギーと仕事を関連づける。
6)エネルギー保存則に基づいた計算を実施する。  
前期の総復習
【e-Learning】

↑科目ページのtopに戻る