第 2 学 年  人体の構造と機能(生物)
前 期 計 画 表

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教科の特徴
 ひとのからだは、ひとつの受精卵が細胞分裂と細胞の分化・誘導により、様々な臓器がつくられていき、多様な器官が形成される。そして、ひとつの個体としてそれらの器官が統合され、器官系が互いに連携し、機能するようになる。このような受精卵から始まる組織発生から、成長、成熟、老化、そして死にいたる加齢変化を理解することは、さまざまな疾患の理解と、診断・治療に極めて重要となってくる。人体の構造と機能では、ヒトの発生と成長過程における各器官の組織形成と機能発現について考え、医学・歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するために必要な基本的知識と技能を修得する(コンピテンシー6,7)。

ナンバリング
F3100-2A

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
 受精から始まる組織発生を理解すると共に、ヒトの様々な臓器の器官形成過程を知り、臓器・器官の機能の成熟と、成長、成熟、老化へと向う加齢変化について理解を深める。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)ヒトの正常発生を概説できる。(10%)
2)受精の過程を説明できる。(5〜10%)
3)胚葉の分化と初期発生、器官形成を説明できる。(10%)
4)鰓性器官の形成を説明できる。(10%)
5)神経系の発生を説明できる。(5〜10%)
6)骨格系と筋系の発生を説明できる。(5〜10%)
7)泌尿器系と生殖器系の発生を説明できる。(5〜10%)
8)消化器系と呼吸器系の発生を説明できる。(10%)
9)循環器と血液の発生を説明できる。(10%)
10)免疫系の発生と進化を説明できる。(5〜10%)
11)顎顔面の形成を説明できる。(10%)
12)加齢と老化を説明できる。(5〜10%)
13)外皮系の発生を説明できる。(5〜10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)受動的方法:PowerPoint による講義
2)能動的方法:問題練習やディスカッションを取りいれた、学修状況を把握しながらの双方向授業
3)媒体:カラーの図を多用し、書き込みのできる講義資料プリント

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)定期試験(総括的評価):100%
講義内容の理解度を、空欄補充、多肢選択式、論述などの試験で評価する。
追再試験は、全講義内容を範囲とする。

事前・事後学修
発生学は、解剖学・組織学・生理学・発生病態学等の専門科目と密接な関連した基礎となるものであり、基本的な事項を充分に理解するつもりで授業に臨むこと。
事前学修:各回の教科書と参考図書の指定されたところに目を通しておくこと。(各15分)
事後学修:教科書と参考図書を参考にして、配付された資料を用いてまとめること。(各15分)

【e-Learning】

教科書
白澤信行 編著:Qシリーズ・新発生学・改訂第4版.日本医事新報社(2012)

参考図書
Moore/Persaud著:受精卵からヒトになるまで 原著第6版.医歯薬出版(2007)
Sadler,T.W. 著、安田峯生訳:ラングマン人体発生学 第11版、メディカル・サイエンス・インターナショナル(2017)
Moore,Persaud 著、瀬口 春道 監訳:ムーア人体発生学 原著第8版、医歯薬出版(2011)
Larsen著,相川英三他監訳:ラーセン人体発生学第4版、西村書店(2017)
脇田稔 他著:口腔組織・発生学 第2版、医歯薬出版(2015)
脇田稔、前田健康他編 口腔組織・発生学、第2版、医歯薬出版(2018)
下野正基他編 新口腔病理学、第2版、医歯薬出版(2018)

オフィスアワー
講義終了後(教室内)もしくは、月曜~金曜の放課後18時まで(8階教員室を訪問してください。)※メールやSNSを使った質問には原則対応しません。

総授業コマ数
15コマ

出席について
出席は講義開始後10分以内に取る。また講義開始30分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とするが講義には参加すること。公共交通機関の遅延が15分を超える場合は出欠席について考慮するが、30分以内の場合は考慮しない。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 佐藤 正樹 准教授, 橋本 貞充 客員教授*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/12 1 A-1-4-4
細胞周期、細胞分裂及び主な細胞分化のしくみを理解している。
A-1-4-5
細胞死の種類と基本的機序を理解している。
A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)配偶子形成を説明できる。
2)受精の過程を説明できる。
3)解剖学的平面を説明できる。
(主に第1学年の復習) 
前年度の復習とヒトの生殖
0)体細胞分裂
1)配偶子形成と減数分裂
2)放精・排卵と受精
(教科書p2~8)
【e-Learning】2024年度第1回人体構造(イントロとオリエンテーションと細胞分裂)
2 4/19 1 A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
A-2-1-5
多能性幹細胞と基本的な発生学的技術を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)受精~着床までを概説できる。
2)着床~三層性胚盤までを概説できる。
3)脊索の成立と役割を概説できる。 
ヒトの発生第1週~第3週における発生の重要点
(教科書p10~21)
【e-Learning】2024年度第2 回人体構造(配偶子形成と受精)
3 4/26 1 A-2-1-6
個体の発生段階と先天異常について理解している。
A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
A-2-1-7
全身の形成異常の発生機構を理解している。
 
PowerPoint による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1)ヒトの発生の概略を捉え、説明できる。
 
発生の全体像
(教科書p2~7)
【e-Learning】
4 5/10 1 A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
A-2-1-5
多能性幹細胞と基本的な発生学的技術を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)内胚葉・中胚葉・外胚葉からできる主な組織を説明できる。
2)異常発生に感受性のある時期について説明できる。 
第4週~第8週における発生の重要点
(教科書p8、18、20~22)
【e-Learning】2024年度第4回人体構造(分裂・着床・脊索)
5 5/17 1 A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
A-2-1-5
多能性幹細胞と基本的な発生学的技術を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)三胚葉から分化する器官、構造を指示できる。
2)胎盤(臍帯)の役割を説明できる。 
器官形成期(胎児期における発生の重要点)
(教科書p24~34)
【e-Learning】2024年度第5 回人体構造(胚子の屈曲と胎盤)
6 5/24 1 A-2-1-4
消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、内分泌系、循環器系及び神経系の各器官の形成過程を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)神経系の発生を説明できる。
2)脳神経の機能を概説できる。
3)甲状腺の発生を説明できる。  
神経系の発生と進化
1)脳と脊髄の発生
2)神経細胞とグリア細胞
3)脳神経
4)甲状腺の発生
(教科書32~33、p126~167)
【e-Learning】2024年度第6 回人体構造(神経系)
7 5/31 1 A-2-1-4
消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、内分泌系、循環器系及び神経系の各器官の形成過程を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
佐藤 正樹
1)骨格系の発生を説明できる。
2)筋細胞の発生を概説できる。
3)筋系の形成を説明できる。  
骨格系と筋系の発生
(教科書p116~125)
【e-Learning】2024年度第7回人体構造(骨と筋)
8 6/7 1 A-2-1-4
消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、内分泌系、循環器系及び神経系の各器官の形成過程を理解している。
A-3-1-7-1
消化管の構造、機能及び調節機構を理解している。
A-3-1-8-1
気道系の構造と機能を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1.消化器系の発生を説明できる。
2.呼吸器系の発生を説明できる。
 
消化器系の発生
(教科書p72~85)
呼吸器系の発生
(教科書p86~89)
【e-Learning】
9 6/14 1 A-2-1-4
消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、内分泌系、循環器系及び神経系の各器官の形成過程を理解している。
A-3-1-4-5
血液の構成要素と役割を理解している。
A-3-1-4-7
造血器官と造血機構を理解している。
C-3-4)-(4)-②血液循環(肺循環、体循環及び胎児循環)の経路と主要な動静脈の名称を説明できる。
C-3-4)-(4)-⑥造血器官と造血機構を説明できる。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 血液の形成と血球の分化成熟を説明できる。
2. 循環器系の発生と器官形成を説明できる。 
1)循環器系の発生と器官形成
2)血液の形成と血球の分化成熟
(教科書p42~65)
【e-Learning】
10 6/21 1 A-2-4-1
口腔と顎顔面領域の発生を理解している。
A-2-4-2
鰓弓由来の構造と器官を理解している。
A-2-4-3
顔面の発生に関与する突起と形成する部位を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 鰓性器官の発生を説明できる。 
咽頭器官(鰓性器官)
1) 鰓弓・鰓嚢・鰓溝
2) 甲状腺の発生
(教科書p28~33)
【e-Learning】
11 6/28 1 A-2-4-1
口腔と顎顔面領域の発生を理解している。
A-2-4-2
鰓弓由来の構造と器官を理解している。
A-2-4-3
顔面の発生に関与する突起と形成する部位を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 舌の発生を説明できる。
2. 唾液腺の発生を説明できる。
3. 顔の発生を説明できる。
4. 口蓋の発生を説明できる。  
1) 舌の発生
2) 唾液腺の発生
3) 顔の発生
4) 口蓋の発生
(教科書p34~41)

【e-Learning】
12 7/5 1 A-4-2-1
自然免疫を担当する細胞の種類と機能を理解している。
A-4-2-2
獲得免疫を担当する細胞の種類と機能を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 免疫器官の発生を概説できる。
2. 免疫担当細胞の発生と分化を概説できる。 
免疫系の発生
【e-Learning】
13 7/12 1 A-2-3-2
老化に伴う細胞、組織、器官及び個体の形態的、機能的な変化を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 加齢について説明できる。
2. 老化について説明できる。 
1)加齢変化と老化
(参考図書/新口腔病理学第2版p292〜311)
【e-Learning】
14 7/19 1 A-2-1-4
消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系、内分泌系、循環器系及び神経系の各器官の形成過程を理解している。
A-3-1-10-1
腎・尿路系の構造と機能を理解している。
A-3-1-11-1
男性生殖器と女性生殖器の構造と機能を理解している。
A-2-1-7
全身の形成異常の発生機構を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 泌尿性殖器系の発生を説明できる。 
泌尿性殖器系の発生
(教科書p95~135)

【e-Learning】
15 9/6 1 A-2-1-1
出生までにみられる胚形成の全体像を理解している。
A-3-1-1-2
皮膚と粘膜の基本的な構造と機能を理解している。
A-3-4-1
歯の発育及び交換の過程と変化を理解している。
 
PowerPoint と書き込みのできるカラーの資料による講義・ディスカッション  さいかち坂校舎・4階 第1講義室
 
橋本 貞充
1. 外皮系(皮膚・毛・歯)の発生を説明できる 
1. 外皮系の発生
(教科書p14~17、p66~71)
【e-Learning】

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