第 2 学 年  歯科理工学
後 期 計 画 表

↓授業日程表を表示

教科の特徴
歯科医学を統合的に理解して全人的な歯科医療を提供するためには、歯科理工学の基本的知識の修得は不可欠である。歯科医学では極めて多種類の材料を駆使して歯の欠損を補い、口腔機能の回復を計るが、これに使用される材料・器械・器具の理論と応用に関する学問が歯科理工学である。また歯科理工学の根底をなすものは歯学、工学、理学であり、それらが一体化された学問である。歯科材料の特徴は生体に対する異物としての材料が生体内で長期に機能することであり、この性質と取り扱いに習熟することは、歯科医師となるための必須条件の一つでもある。しかしその範囲は金属、高分子、セラミックス、複合材料と極めて幅広い。臨床諸科目で使用される材料の大部分は歯科理工学で取り扱う項目に含まれ、低学年で学んだ歯科理工学の理論を高学年で臨床に生かすことになる。この関係は極めて密接、かつ重要であり、歯科理工学が基礎科目でありながら臨床科目に近い性格を有している所以である。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
歯科医療に用いられる材料の適切な選択と使用能力を身につけるために、歯科材料に使用される素材の種類と特性、器械・器具の取り扱い、基本的成形方法について理解する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)金属材料、高分子材料、セラミックス材料及び複合材料の構造と物性を説明する。
2)生体材料と歯科材料の力学的、物理的、化学的及び生物学的所要性質ならびに安全性の評価を説明する。
3)印象材、模型材、ワックス、埋没材の種類と性質を説明する。
4)歯科用合金の種類と成分及び特性を説明する。
5)歯科用レジンの重合、金属の鋳造・熱処理及び陶材焼成の特徴を使用機器と関連づけて説明する。
6)歯科用セメントの種類と成分および特性を説明する。

3.方略(LS:Learning Strategy)
【講義】23回
クリッカーでのプレポストテスト
【演習】3回
実習、グループワーク

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
【評価:100%】
1)試験(総括的評価):95%
中間試験:47.5%、期末試験:47.5%
講義内容の理解度を論述、空欄補充、多肢選択、多真偽選択などの記述試験で評価する。
2)平常点評価(総括的評価):5%
日常的な授業における取組状況を評価する。
3)プレ・ポストテスト(形成的評価)
各回の授業において、重要なポイントを把握するため、学生自身が自己の理解度を把握するために行う。
4)演習におけるレポート内容を評価する。(形成的評価)

準備学習
【事前】
・教育用Webに掲載した講義レジュメをダウンロードし、読了しておくこと。1回15分程度要する。
・授業内容に該当する教科書部分を読んで、ポイントを掴んだ上で授業に臨むこと。
【事後】
・当日の授業内容を再度見直し、重要なポイントをノートやレジュメに追記すること。

教科書
服部雅之、武本真治 編:新編歯科理工学 第6版、学建書院

参考図書
日本歯科理工学会 編:歯科理工学教育用語集 第3版、医歯薬出版
宮坂 平、遠藤一彦、玉置幸道、服部雅之 編:基礎歯科理工学、医歯薬出版
中嶌 裕、宮﨑 隆、米山隆之 編:スタンダード歯科理工学 第7版、学建書院
R.G.Craig: Restorative Dental Materials, Mosby
K.J.Anusavice: Philips' Science of Dental Materials, Saunders

オフィスアワー
平日の放課後(17:30~18:15):本館10F歯科理工学研究室
(但し、それ以外の時間でも講義担当者が在室であれば可能な限り質問を受け付ける)

総授業コマ数
26コマ

出席について
出席は講義開始後直ちに取る。遅刻の取り扱いは無いので、余裕をもった行動を心掛けること。公共交通機関の遅延が1時間を超える場合は考慮することもある。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 服部 雅之 教授*, 笠原 正彰 助教*, 染屋 智子 助教*

↑科目ページのtopに戻る

月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 10/3 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
D-2-①
成形修復・予防塡塞用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
1.歯科理工学で学ぶ事項を説明できる。
2.歯科材料の変遷を説明できる。
3.歯科材料の特徴を説明できる。
4.歯科材料を分類できる。
5.歯科治療材料の成形技術の種類を説明できる。 
1.歯科理工学概論
 1)歯科医学の中の歯科理工学の位置づけ
 2)歯科材料の歴史
 3)歯科材料の特徴、種類
 (1)口腔内で用いられる材料,装着物
   a)修復物 b)補綴装置 c)矯正装置
 (2)補助的材料
   a)診療室で扱う材料 b)技工室で扱う材料
 4)歯科治療材料の成形技術
 (1)鋳造技術 (2)義歯製作技術 (3)陶材焼成技術 (4)成形修復技術 (5)CAD/CAMによる修復物・補綴装置の製作
2 10/3 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科鋳造法の特徴について説明できる。 
3.鋳造の理論と技術(Ⅰ)
 1)鋳造とは
 2)歯科鋳造法
3 10/10 1 D-1-②
材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的(溶解性を含む)、生物学的(生体活性、副作用を含む) 性質とその評価法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
高分子材料、セラミックス材料、金属材料及び複合材料の構造と物性を説明できる。 
2.歯科材料の科学(Ⅰ)
 1)固体の構造
 (1)固体の分類
 (2)結晶質
 (3)非晶質
 (4)重合体
4 10/10 2 D-1-②
材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的(溶解性を含む)、生物学的(生体活性、副作用を含む) 性質とその評価法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科材料の機械的性質を説明できる。 
2.歯科材料の科学(Ⅱ)
 2)歯科材料の基礎的性質
 (1)機械的性質
   a)硬さ b)引張強さ c)圧縮強さ など
5 10/17 1 D-1-②
材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的(溶解性を含む)、生物学的(生体活性、副作用を含む) 性質とその評価法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科材料の物理的、化学的、生物学的所要性質を説明できる。 
2.歯科材料の科学(Ⅲ)
 (2)物理的性質
   a)熱膨張 b)屈折率 c)透明度 など
 (3)化学的性質
   a)溶解度 b)接着性 c)耐食性 など
6 10/17 2 D-1-②
材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的(溶解性を含む)、生物学的(生体活性、副作用を含む) 性質とその評価法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科材料の物理的、化学的、生物学的所要性質を説明できる。  
2.歯科材料の科学(Ⅳ)
 (4)生物学的安全性
   a)刺激性 b)為害性 c)毒性 d)アレルギー反応 など
 (5)歯科材料の基準
   a)JIS b)ISO規格 c)医療機器のクラス分類 など
7 10/31 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
金属の鋳造の特徴を使用機器と関連づけて説明できる。
ワックスパターンの作製方法について説明できる。
埋没方法について説明できる。
鋳造の過程について説明できる。 
3.鋳造の理論と技術(Ⅱ)
  1)ワックスパターンの調製
  2)鋳型作製
  3)埋没材(11月28日講義分の一部)
  4)鋳造操作
  5)後処理 
8 10/31 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
鋳造精度について説明できる。
鋳造欠陥の原因と対策について説明できる。 
3.鋳造の理論と技術(Ⅲ)
  6)鋳造体の適合性
  7)鋳造欠陥
9 11/14 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
印象材の所要性質を説明できる。
印象材の分類と種類を説明できる。
弾性印象材の特徴を説明できる。 
4.印象用材料(Ⅰ)
  1)印象用材料の所要性質
  2)印象用材料の分類
  3)印象用材料の一般的性質
10 11/14 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義・演習  さいかち・第1講義室  服部 雅之
ハイドロコロイド印象材の成分と性質を説明できる。
ゴム質印象材の成分と性質を説明できる。 
4.印象用材料(Ⅱ)
  4)アルジネート印象材
  5)寒天印象材
  6)ゴム質印象材
11 11/21 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義・演習  さいかち・第1講義室  服部 雅之
非弾性印象材の成分と性質を説明できる。
印象用トレーの種類と用途を説明できる。
印象材の用途に応じた選択の基準を説明できる。 
4.印象用材料(Ⅲ)
  7)石膏印象材
  8)酸化亜鉛ユージノール印象材
  9)モデリングコンパウンド
  10)機能印象材
  11)印象用トレー材料
12 11/21 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  笠原 正彰
石膏の種類と特性を説明できる。
石膏の硬化機構を説明できる。
石膏の硬化時間に影響する因子を説明できる。
石膏の機械的性質に影響する因子を説明できる。
石膏の寸法変化に影響する因子を説明できる。 
5.模型用材料
  1)模型用材料の所要性質
  2)模型用材料の種類
  3)石膏
   (1)種類
   (2)性質
   (3)取り扱い方
  4)模型用埋没材
  5)その他の模型用材料
13 11/28 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  笠原 正彰
歯科用ワックスの種類を列挙できる。
歯科用ワックスの組成と用途を説明できる。
インレーワックスの性質を説明できる。
インレーワックスの取り扱いを説明できる。 
6.歯科用ワックス
  1)歯科用ワックスの種類と特徴
  2)インレーワックス
  3)パラフィンワックス
  4)シートワックス
  5)スティッキーワックス
  6)ユーティリティワックス
  7)その他の歯科用ワックス
14 11/28 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
埋没材の種類と成分を列挙できる。
埋没材の使用目的を説明できる。
埋没材の耐火材、結合材の役割を説明できる。
埋没材の硬化反応を説明できる。
埋没材の膨張を説明できる。  
7.埋没材
 1)鋳造用埋没材
 (1)鋳造用埋没材の所要性質
 (2)鋳造用埋没材の一般的性質
   a)硬化膨張、加熱膨張 b)強度 c)混水(液)比
 (3)石膏系埋没材
   a)組成 b)性質 c)取り扱い方
 (4)リン酸塩系埋没材
   a)組成 b)性質 c)取り扱い方 
 (5)チタン用埋没材
 2)模型用埋没材
 3)ろう付け用埋没材
 4)陶材焼成用埋没材
15 12/5 1   筆頭試験  本館13F・第1講義室  服部 雅之
笠原 正彰
染屋 智子
 
中間試験
16 12/5 2   講義・演習  本館・13F・第1講義室  服部 雅之
 
復習と演習(フィードバック)
17 12/12 1 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科用金属材料の所要性質を説明できる。
歯科用合金の分類と特徴を説明できる。
金合金の組成、性質、取り扱い方を説明できる。 
8.金属材料(Ⅰ)
 1)歯科用金属材料(Ⅰ)
 (1)歯科用金属材料の所要性質
 (2)歯科用合金の分類
 (3)金合金
   a)種類と組成 b)性質 c)取り扱い方
18 12/12 2 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
金銀パラジウム合金の組成、性質、取り扱い方を説明できる。
低融点銀合金の特徴、性質、取り扱い方を説明できる。 
8.金属材料(Ⅱ)
 1)歯科用金属材料(Ⅱ)
 (4)銀を主成分とする合金
   a)種類と組成 b)性質 c)取り扱い方
19 1/9 1 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
コバルトクロム合金の特徴、性質、取り扱い方を説明できる。
ステンレス鋼の特徴、性質、取り扱い方を説明できる。
チタンおよびチタン合金の特徴、性質、取り扱い方を説明できる。 
8.金属材料(Ⅲ)
 1)歯科用金属材料(Ⅲ)
 (5)コバルトクロム合金
   a)種類と組成 b)性質 c)取り扱い方
 (6)鉄合金(ステンレス鋼)
   a)組成 b)性質 c)取り扱い方
 (7)チタンおよびチタン合金
   a)種類と組成 b)性質 c)取り扱い方
 (8)その他の合金
20 1/9 2 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
金属の特性を説明できる。
鋳造材の特徴(強さ、展延性、耐食性)を説明できる。
腐食の防止法を説明できる。
金属の加工と熱処理の機構を説明できる。 
8.金属材料(Ⅳ)
 2)金属の性質
 (1)金属の基礎的性質
 (2)鋳造体の凝固組織
 (3)化学的性質
 (4)熱処理
 (5)金属の加工
21 1/16 1 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
歯科用陶材の分類と用途を説明できる。
歯科用陶材の組成と特徴を説明できる。
メタル・セラミックスとオールセラミックスの構造の違いを説明できる。
陶材焼成の特徴を使用機器と関連づけて説明できる。 
10.歯科用セラミックス(Ⅰ)
 1)歯科用陶材の概説
 (1)陶材の組成
 (2)陶材の特徴
 (3)陶材の焼成
22 1/16 2 D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  服部 雅之
メタル・セラミックスの特徴を説明できる。
メタル・セラミックス用合金の種類と成分元素の役割を説明できる。
陶材焼付用合金と陶材の焼付機構を説明できる。 
10.歯科用セラミックス(Ⅱ)
 2)メタル・セラミックスの概説
 (1)メタル・セラミックス用合金
 (2)メタル・セラミックス用陶材
 (3)メタル・セラミックスの理論および操作
23 1/23 1 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義・実習  新館・第2実習講義室  笠原 正彰
全員
歯科用レジンの種類と特徴を説明できる。
歯科用レジンの所要性質を説明できる。
アクリルレジンの重合法と取り扱い方を説明できる。
加熱重合型アクリルレジンと常温重合型アクリルレジンの成分、重合法の違いを説明できる。 
11.歯科用レジン(Ⅰ)
 1)歯科用レジンの種類と特徴
 2)歯科用レジンの所要性質
 3)義歯床用レジン
   a)常温重合レジン b)加熱重合レジン
24 1/23 2 D-1-①
歯科医療機器(歯科材料・器械・器具)の所要性質と用途を説明できる。
D-2-②
歯冠修復・義歯用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義・実習  新館・第2実習講義室  笠原 正彰
歯科用レジンの種類と用途を説明できる。 
11.歯科用レジン(Ⅱ)
 4)人工レジン歯      
 5)歯冠用レジン
 6)軟性レジン
 7)ティッシュコンディショナー
 8)トレー用レジン
25 1/30 1 D-2-③
接着・合着・仮着用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  染屋 智子
歯科用セメントの所要性質を説明できる。
歯科用セメントの種類を列挙できる。
歯科用セメントの成分と役割を説明できる。
歯科用セメントの硬化反応を説明できる。
合着用セメントの維持機構を説明できる。 
12.合着・接着用材料(Ⅰ)
 1)合着用材料の所要性質
 2)合着と接着
 3)リン酸亜鉛セメント
26 1/30 2 D-2-③
接着・合着・仮着用材料の種類、用途、成分・組成、特性、操作方法を説明できる。
 
講義  さいかち・第1講義室  染屋 智子
歯科用セメントの成分と役割を説明できる。
歯科用セメントの硬化反応を説明できる。
接着性レジンセメントの接着機構を説明できる。 
12.合着・接着用材料(Ⅱ)
 4)ポリカルボキシレートセメント
 5)酸化亜鉛ユージノールセメント
 6)グラスアイオノマーセメント
 7)接着性レジンセメント

↑科目ページのtopに戻る