第 3 学 年  小児歯科学
後 期 計 画 表

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教科の特徴
成長・発達過程にある顎・口腔領域の諸器官の正常な育成を目的として、小児およびその保護者が適切な自己管理能力を持つための指導と、専門的知識と技量による健康管理を行う能力を修得させ、他領域との連携やグローバルな規模で活躍できる積極的な自主学修態度と論理的思考のための基本的な能力を身につけるため、先ず、小児の心身の健全な成長・発達過程を修得し、小児期の適切な口腔健康管理が実践できる能力を涵養する。さらに、障害児に対する口腔健康管理の実際および小児期の医科疾患と口腔保健との関わりについて理解・修得させる。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
・小児の長期的口腔健康管理を実践する能力を身につけるために、小児期の口腔疾患および異常に対し、成長・発達を考慮した予防法ならびに治療法の理論を修得する。
・障害児に対する適切な口腔健康管理を実践する能力を身につける。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)小児歯科学の目的を説明する。
2)小児の正常な身体発育過程を説明する。
3)小児の精神発育の特徴を説明する。
4)吸啜から咀嚼への口腔機能の正常な発達と発達不全の原因を説明する。
5)歯の成長過程とその異常について説明する。
6)顎・顔面の成長過程について説明する。
7)乳歯・幼若永久歯の特徴を説明する。
8)乳歯・幼若永久歯の齲蝕の特徴を説明する。
9)小児の齲蝕と口腔細菌との関わりについて説明する。
10)歯の萌出とその異常について説明する。
11)小児患者および保護者に対する適切な医療面接の方法を説明する。
12)小児患者の口腔内診察法、検査法を説明し、口腔管理計画を立案する。
13)歯列・咬合の成長・発達過程について説明する。
14)小児患者に対する歯科的対応法を説明する。
15)わが国の児童虐待の現状と児童虐待に対する対応を説明する。

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)講義、クリッカーでのポストテスト
2)PBL、ディスカッション

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)定期試験(総括的評価):90%
  講義内容の理解度を多肢選択式試験、記述試験で評価する。
2)平常点評価(総括的評価):10%
  日常的な授業における取組状況を評価する。
3)プレ・ポストテスト(形成的評価)
  各回の授業において、重要なポイントを把握するため、
  学生自身が自己の理解度を把握するために行う。

準備学習
事前・各回の授業内容項目について、教科書の該当部分を読んで、ポイントをつかんだ上で授業に臨むこと。
事後・各回の授業内容を当日のうちに再度見直し重要なポイントをリストアップし、これまでの学年で学習済みの関連分野のポイントもリンクさせながら、ノートに記載する。

教科書
新谷誠康 編集主幹:小児歯科学ベーシックテキスト 永末書店 
新谷誠康 編集主幹:小児歯科学クリニカルテキスト 永末書店 

参考図書
高木裕三 田村康夫 井上美津子 白川哲夫編:小児歯科学第5版 医歯薬出版株式会社 


オフィスアワー
毎週月~木曜日の午後5時30分~7時:本館8階小児歯科学講座医局

総授業コマ数
14コマ

出席について

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 新谷 誠康 教授*, 辻野 啓一郎 講師*, 桜井 敦朗 講師*
 本間 宏実 助教*, 藤原 卓 非常勤講師*, 藥師寺 仁 臨床教授

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 10/4 1 C-3-2)-④
小児の身体発育、精神発達の特徴と評価法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
1)小児歯科学の目的を説明する。 
1.小児歯科学概論
 1.小児歯科学の意義と目的
  1)小児歯科学の定義
  2)小児歯科、成人歯科及び高齢者歯科の相違
  3)小児歯科学の範囲
  4)小児歯科学の歴史と発展
2 10/11 1 C-3-2)-④
小児の身体発育、精神発達の特徴と評価法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
2)小児の正常な身体発育過程を説明する。 
2.心身の発達
  1)発育概論
    (1)成長、発育、発達の定義
    (2)小児期(成長・発達期)の分類と特徴
      a)小児期の分類 b)成長・発達の特徴
    (3)成長・発達の評価法
      a)統計的評価(縦断的評価、横断的評価、
        パーセンタイル法)
      b)発育指数(Kaup指数、Rohrer指数)
      c)生理的年齢(骨年齢、歯牙年齢、形態年齢、
        二次性徴年齢)
    (4)成長に影響を及ぼす因子
      a)遺伝 b)環境 c)機能
  2)身体発育の特徴
    (1)胎生期
      a)身長 b)体重
    (2)出生時
      a)身長 b)体重 c)頭囲 d)胸囲
      e)低体重出生児 f)生理的体重減少
    (3)出生後
      a)身長 b)体重
    (4)各器官の発育
      a)Scammonの臓器発育曲線 b)呼吸器系
      c)循環器系 d)消化器系 e)神経系
      f)造血・血液系 g)泌尿器系 h)内分泌系
  3)小児の栄養
    (1)栄養所要量
      a)1日のエネルギー所要量 b)小児期の栄養
      c)小児の代謝の特性
    (2)栄養摂取法
      a)母乳栄養 b)人工栄養 c)混合栄養
      d)離乳 e)栄養状態の評価
  4)思春期(青年期)
    (1)全身的特徴
      a)2次性徴 b)個人差
    (2)心理的特徴
      a)年齢的変化 b)個人差
3 10/18 1 C-3-2)-④
小児の身体発育、精神発達の特徴と評価法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
3)小児の精神発育の特徴を説明する。
4)吸啜から咀嚼への口腔機能の正常な発達と発達不全の原因を説明する。 
  5)精神的発達
    (1)原始反射
      a)吸啜反射 b)Moro反射 c)把握反射
      d)起立反射 e)Babinski反射
    (2)運動機能の発達
      a)発達の順序
    (3)情動の発達
      a)情動の分化 b)恐れ c)怒り d)泣き
      e)情動の発達段階別特徴
    (4)言語の発達
    (5)社会性の発達
      a)生活習慣 b)対人関係 c)分離不安
  6)発達の評価
      a)発達指数 b)知能指数
  7)口腔機能の発達
      a)吸啜 b)咀嚼 c)嚥下 d)発音
      e)顎運動
4 10/24 1 E-3-1)-①
歯の発生、発育および交換の過程を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
10)歯の萌出とその異常について説明する。 
  4)歯の萌出
    (1)歯の萌出機序
    (2)乳歯の萌出時期と順序
    (3)永久歯の萌出時期と順序
  5)歯の萌出異常
    (1)萌出時期の異常
      a)早期萌出 b)生歯困難 c)萌出遅延
    (2)萌出方向の異常
      a)異所萌出
    (3)萌出量の異常
      a)低位乳歯 b)骨性癒着 c)埋伏
5 11/1 1 C-3-2)-④
小児の身体発育、精神発達の特徴と評価法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  辻野 啓一郎
6)顎・顔面の成長過程について説明する。 
 3.頭、顔面、顎の発育
  1)頭蓋の成長
    (1)脳頭蓋の成長
      a)頭蓋冠 b)頭蓋底
    (2)顔面頭蓋の成長
      a)幅 b)高さ c)深さ
    (3)脳頭蓋と顔面頭蓋の経年的成長変化
  2)顎の成長
    (1)上顎骨の成長
      a)成長機構(様式)
    (2)下顎骨の成長
      a)成長機構(様式)
  3)成長の評価
    (1)生体計測
    (2)頭部エックス線規格写真による評価法
    (3)顎・顔面頭蓋の成長異常
6 11/8 1 E-3-1)-①
歯の発生、発育及び交換の過程と変化を説明できる。
E-3-1)-④
歯(乳歯、根未完成歯、幼若永久歯を含む)の硬組織の構造、機能及び構成成分を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
5)歯の成長過程とその異常について説明する。 
 4.歯の形成と異常
  1)歯の形成
    (1)歯の形成段階
      a)歯の発生 b)石灰化開始 c)歯冠完成
      d)歯根完成 e)歯根吸収 f)脱落
    (2)歯の発育評価法
  2)歯の形成障害
    (1)歯の形成時期と形成障害
    (2)形成障害の原因
      a)全身的 b)局所的
  3)歯の異常
    (1)歯数の異常
      a)歯数の不足 b)過剰歯
    (2)形態の異常
      a)歯冠部の異常 b)歯根部の異常
      c)歯髄腔の異常
    (3)構造の異常
      a)エナメル形成不全 b)象牙質形成不全
    (4)色調の異常
      a)着色歯(変色歯)
    (5)その他の異常
      a)上皮真珠 b)歯牙腫 c)エナメル上皮腫
7 11/15 1 E-3-1)-①
歯の発生、発育及び交換の過程と変化を説明できる。
E-3-1)-④
歯(乳歯、根未完成歯、幼若永久歯を含む)の硬組織の構造、機能及び構成成分を説明できる。
 
講義
 
新館・第1講義室  新谷 誠康
5)歯の成長過程とその異常について説明する。 
4.歯の形成と異常
  1)歯の形成
    (1)歯の形成段階
      a)歯発生 b)石灰化開始 c)歯冠完成
      d)歯根完成 e)歯根吸収 f)脱落
    (2)歯の発育評価法
  2)歯の形成障害
    (1)歯の形成時期と形成障害
    (2)形成障害の原因
      a)全身的 b)局所的
  3)歯の異常
    (1)歯数の異常
      a)歯数の不足 b)過剰歯
    (2)形態の異常
      a)歯冠部の異常 b)歯根部の異常
      c)歯髄腔の異常
    (3)構造の異常
      a)エナメル形成不全 b)象牙質形成不全
    (4)色調の異常
      a)着色歯(変色歯)
    (5)その他の異常
      a)上皮真珠 b)歯牙腫 c)エナメル上皮腫
8 11/22 1 E-3-1)-②
歯種別の形態と特徴を説明できる。
E-3-1)-④
歯(乳歯、根未完成歯、幼若永久歯を含む)の硬組織の構造、機能及び構成成分を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  本間 宏実
7)乳歯・幼若永久歯の特徴を説明する。 
 6.乳歯・幼若永久歯の特徴
  1)乳歯の形態と組織
    (1)形態的特徴
      a)乳歯と永久歯の比較(歯冠、歯根、歯髄、歯髄腔)
    (2)構造的特徴
      a)乳歯と永久歯の比較(歯冠、歯根、歯髄、歯髄腔)
    (3)物理化学的特徴
      a)乳歯と永久歯の比較(歯冠、歯根、歯髄、歯髄腔)
    (4)咬耗
      a)乳歯と永久歯の比較 b)生理的咬耗
      c)異常咬耗
    (5)吸収、脱落
      a)吸収の機序 b)吸収、脱落の時期
      c)病的吸収
  2)幼若永久歯の形態と組織
    (1)形態的特徴
    (2)構造的特徴
    (3)物理化学的特徴
9 11/29 1 E-4-2)-①
乳歯と幼若永久歯の齲蝕の特徴と予防法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  藤原 卓
9)小児の齲蝕と口腔細菌との関わりについて説明する。 
 7.小児の齲蝕
  4)小児の齲蝕と口腔細菌
10 12/6 1 E-4-2)-①
乳歯と幼若永久歯の齲蝕の特徴と予防法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  桜井 敦朗
8)乳歯・幼若永久歯の齲蝕の特徴を説明する。 
 7.小児の齲蝕
  1)乳歯の齲蝕
    (1)乳歯齲蝕の特徴
    (2)乳歯齲蝕の罹患状態
      a)齲蝕罹患の年次推移 b)罹患型の分類
      c)哺乳ビン齲蝕
    (3)好発部位
      a)年齢別 b)歯種別 c)歯面別
  2)幼若永久歯の齲蝕
    (1)幼若永久歯齲蝕の特徴
    (2)好発部位
  3)齲蝕が小児の心身に及ぼす影響
    (1)局所的影響
    (2)全身的影響(継発症)
      a)歯性病巣感染
11 12/13 1 A-4-1)-③
 
講義  新館・第1講義室  本間 宏実
11)小児患者および保護者に対する適切な医療面接の方法を説明する。
12)小児患者の口腔内診察法、検査法を説明し、口腔管理計画を立案する。 
11.診察と検査、診断並びに治療
 1.小児歯科における医療面接
  1)患児、保護者、歯科医との関係(Pediatric triangle)
  2)医療面接の基本
    (1)面接時の態度
    (2)面接の進め方
  3)病歴の聴取
      a)主訴 b)既往歴 c)現病歴 d)家族歴
  4)説明と同意(インフォームド・コンセント)
 2.口腔管理計画(診療計画)
  1)診察
    (1)全身の診察
    (2)頭部、顔面の診察
    (3)口腔内の診察
      a)歯 b)歯列 c)咬合状態
      d)口腔軟組織 e)顎・口腔機能
  2)検査
    (1)エックス線画像検査
    (2)齲蝕活動性の検査
    (3)その他の検査
  3)診断と口腔管理計画(診療計画)
    (1)診療計画の立案
    (2)処置の順序
    (3)口腔保健教育
      a)患児教育 b)保護者の教育
      c)動機づけと評価法 
  4)定期的管理(定期健診)
    (1)意義と目的
    (2)健診内容
    (3)リコールの方法
      a)個人 b)集団
12 1/10 1 C-3-2)-④
小児の身体発育、精神発達の特徴と評価法を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
13)歯列・咬合の成長・発達過程について説明する。 
 5.歯列及び咬合の成長
  1)歯列・咬合の成長
    (1)成長過程の分類
      a)Hellmanの歯牙年齢
    (2)無歯期
      a)上下顎歯堤の対向関係 b)顎間空隙
    (3)乳歯列期
      a)歯列弓の形態 b)歯間空隙
      c)ターミナルプレーン
      d)乳犬歯の対咬関係 e)植立状態
      f)歯列の成長変化
    (4)第一大臼歯・切歯萌出期
      a)歯列弓の変化
      b)前歯部側方成長と二次空隙 c)前方成長
      d)歯軸の変化 e)咬合の変化
    (5)側方歯群萌出期
      a)リーウェイスペース b)交換順序
    (6)第二大臼歯萌出期
      a)咬合の変化
13 1/17 1 A-4-1)-①
 
講義  新館・第1講義室  新谷 誠康
14)小児患者に対する歯科的対応法を説明する。 
 3.小児への対応
  1)診療時に必要な心理
    (1)歯科診療時に示す小児の態度
      a)小児の適応性 b)診療協力状態
      c)小児の情動変化
    (2)保護者への対応
      a)保護者の協力状態
      b)インフォームド・コンセント
    (3)小児患者、保護者、歯科医との関係 
      a)小児の性格 b)保護者の養育態度
      c)対応の難易度
  2)対応の実際
    (1)年齢別にみた一般的取り扱い
      a)年齢別対応
      b)治療前・治療中・治療後の対応
      c)行動変容法(Tell-Show-Do法ほか)
    (2)不協力児への対応
      a)抑制的対応(ハンドオーバーマウス法ほか)
    (3)鎮静、減痛
      a)前投薬 b)笑気吸入鎮静法
      c)視聴覚減痛法
    (4)全身麻酔
      a)適応症 b)利点 c)欠点
      d)処置上の注意
14 1/24 1 A-7-1)-③
地域包括ケアシステムの概念を理解し、地域における、保健(母子保健、学校保健、産業保健、成人・高齢者保健、地域保健、精神保健)・医療・福祉・介護の分野間及び多職種間(行政を含む)の連携の必要性を説明できる。
B-2-2)-⑥
虐待の防止に関する制度と歯科医師の責務を説明できる。
 
講義  新館・第1講義室  藥師寺 仁
15)わが国の児童虐待の現状と児童虐待に対する対応を説明する。 
 4.少子社会と育児
  1)児童虐待における歯科医師の役割
    (1)児童虐待
      a)身体虐待
      b)保護の怠慢・拒否(ネグレクト)
      c)性的虐待
      d)心理的虐待
    (2)児童虐待の歴史
    (3)歯科医師としての対応法

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