第 3 学 年  生化学(実習) 《Bクラス》
前 期 計 画 表

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教科の特徴
【実習】
生化学の概念もまたその他の自然科学と同じように、実験とその考察のくりかえしで構築されてきている。実習と演習ではその理念を理解するために、自ら注意深く実験を立案し、正確に実験を行い、観察し、そのデータを自ら考えて解析する力をつけることを目的としている。また、バイオインフォマティクスの基礎を理解する。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
【実習】
生命のつかさどる化学反応を目でみるための分光分析と酵素反応の理解、分子生物学の基礎となる遺伝子の取扱について理解する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
【実習】
1)分光分析の基本について説明できる
2)タンパク質と酵素の一般的性質について説明できる
3)酵素反応の仕方について説明できる
4)酵素の細胞内局在と代謝調節について説明できる
5)血清酵素の診断的意義について説明できる
6)原核細胞と真核細胞の遺伝子の違いについて説明できる
7)形質転換、PCR法、クローニングについて説明できる

3.方略(LS:Learning Strategy)
【実習】
1)パソコンを用いた初歩的なバイオインフォマティクスの実践
2)演習課題レポートの作成と発表
3)実験方略の作成
4)実験(個人、およびグループ別)
5)実験レポートの作成と発表
6)プレテストおよびポストテストの実施

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
【実習評価】
1)演習課題レポートの作成と発表
2)実験レポートの作成と発表
3)プレテストおよびポストテスト
4)実習試験(筆記)および口頭試問
これらの結果に受講態度(平常点)を加味し、総合的に評価する。

準備学習
【実習】
各回の実習内容項目について、実習書の該当部分を読んでおくこと。

教科書
【実習】
生化学講座で作成した実習ファイルを用いる。また、実習テーマごとに配布される演習課題および補助資料を、その都度ファイルの当該欄に追加することで実習ファイルが完成する。

参考図書
【実習】
イラストレイテッド ハーパー・生化学{原書27版}上代淑人 監訳 丸善
シンプル生化学 【改訂第6版】 野口正人 五十嵐和彦 編集 南江堂
基礎から学ぶ生物学・細胞生物学 和田 勝 著 羊土社
ヴォート 基礎生化学{第2版}田宮信雄 他訳 東京化学同人
ロスコスキー 生化学 田島陽太郎 監訳 西村書店
標準分子医化学 藤田道也 編集 医学書院
ワトソン 遺伝子の分子生物学{第5版}中村桂子 監訳 東京電機大学出版局
細胞の分子生物学{第4版}中村桂子、松原謙一 監訳 ニュートンプレス
Essential細胞生物学{第2版}中村桂子、松原謙一 監訳 南江堂
医科学系のための分子細胞生物学アウトライン 東中川 徹 監訳 メディカルサイエンスインターナショナル

オフィスアワー
【実習】
実習および講義日の放課後。その他、在室であれば可能な限り質問を受け付けます。
実習講義室、研究室


総授業コマ数
30コマ

出席について

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 東 俊文 教授*, 間 奈津子 講師*, 中村 貴 講師
 小野寺 晶子 講師*, 齋藤 暁子 助教, 荒井 昭雄 非常勤講師
 佐藤 裕 非常勤講師*, 橋本 正次 教授, 中村 安孝 講師*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 4/12 2,3 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
ガイダンスおよび試料の採取
 1)ガイダンス
 2)実験で用いる器具を正確に操作できる
 3)実習ファイルに記載されている内容を理解・実践し、混合唾液を採取できる 
 1)ガイダンス
 2)実験で用いる器具の説明
 3)次回以降の実験の試料となる混合唾液を採取

2 4/19 2,3,4,5 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-1)-1
* アミノ酸とタンパク質の構造、機能および代謝を説明できる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
1. 唾液タンパク質の定量をとおして、分光分析の基礎を理解する。
 1)検量線とは何かについて説明できる。
 2)タンパク質定量法の原理を説明できる。 
1)標準タンパク質溶液を用いて検量線を作成する。
 2)タンパク質を定量するための試薬を加え発色させた試料溶液の吸光度を測定し、検量線より試料中のタンパク質濃度をもとめる。
 3)定量を目的に発色させたタンパク質溶液の可視光波長領域での吸収スペクトルを測定する。


3 5/10 2,3,4,5 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-1)-5
* 酵素の機能と主な代謝異常を説明できる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
2. 唾液アミラーゼの活性測定をとおして、酵素の基本的性質を理解する。
 1)唾液アミラーゼの機能および特徴を概説できる。
 2)唾液アミラーゼ活性の測定原理を説明できる。
 3)酵素の基本的性質(至適pH、至適温度、活性化因子、基質濃度の反応速度への影響など)を説明できる。
 4)実験系における緩衝液の役割を説明できる。 
 1)唾液アミラーゼの機能および特徴を理解する。
 2)唾液アミラーゼ活性の測定原理を理解する。
 3)各種反応条件下で唾液アミラーゼ活性を測定する。
 4)実験系における緩衝液の役割について調べ、理解する。
4 5/24 2,3,4,5 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-2)-1
* 遺伝子(染色体)の構造とセントラルドグマを説明できる。
C-1-2)-3
* 転写と転写調節の機序を説明できる。
C-1-2)-4
* 翻訳の機序を説明できる。
C-1-3)-1
* 細胞膜、核および細胞内小器官の構造と機能を説明できる。
C-3-1)-2
* 細菌、真菌、ウイルスおよび寄生虫のヒトに対する感染機構とこれらの微生物がヒトに対して示す病原性を説明できる。
C-3-1)-3
* 清潔と不潔の区分および滅菌と消毒の意義、原理および代表的な方法を説明できる。
C-2-3)-(1)-7
* 硬組織石灰化の基本的機序を説明できる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
3-1. 大腸菌へのGFPの形質転換をとおして、タンパク質の発現調節機構を理解する。
 1)転写と翻訳の過程および転写調節機構を説明できる。
 2)形質転換、組換えDNA実験の定義およびベクターの役割について説明できる。
 3)異種DNAの大腸菌への導入法と形質転換株のスクリーニング法を説明できる。
 4)プラスミドpGLOにクローニングされているGFPの発現調節機構を説明できる。
 5)紫外線照射下の形質転換株中でのGFPに由来する蛍光現象について説明できる。 

3-2. 培養細胞のビタミンCによる骨芽細胞への分化誘導をとおして、骨芽細胞の分化について理解する。
 1)骨芽細胞の分化のしくみを説明できる。
 2) 分化マーカーの検出方法を説明できる。

3-3. マウスiPS細胞を用いたアルカリホスファターゼ染色をとおして、iPS細胞の特徴について理解する。
 1) iPS細胞について説明できる。
 2) アルカリホスファターゼについて説明できる。
 
3-1. 大腸菌へのGFPの形質転換
 1)転写と翻訳の過程およびオペロン説(ラクトースオペロン、アラビノースオペロン)について調べ、理解する。
 2)形質転換、組換えDNA実験の定義およびベクターの役割について調べ、理解する。
 3)GFPがクローニングされているプラスミドDNA(pGLO)を用いて大腸菌の形質転換実験を行い、抗生物質耐性を利用したスクリーニングをする。
 4)形質転換株に紫外線を照射した時、蛍光現象がなぜアラビノース添加培地でのみ観察されるのかについて考察する。
 5)紫外線照射下でのGFPに由来する蛍光現象について、発光のメカニズムを調べ理解する。

3-2. 骨芽細胞への分化誘導
 1)骨芽細胞前駆細胞(MC3T3-E1細胞)をビタミンC含有培地で培養することでなぜ骨芽細胞へ分化誘導できるのか調べ、理解する。
 2) 分化マーカーであるアルカリホスファターゼ活性染色とアリザリンレッド染色を行い石灰化の有無を確認する。

3-3. マウスiPS細胞のアルカリホスファターゼ活性染色
 1) iPS細胞の特徴などについて調べ、理解する。
 2) iPS細胞を用いてアルカリホスファターゼ活性染色を行い、活性の有無を確認する。
5 6/7 2,3,4,5 2-(1)-【2】-2)高分子の立体構造を説明できる。
2-(1)-【5】-3)タンパク質の基本的な構造と機能を説明できる。
A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-1)-1
* アミノ酸とタンパク質の構造、機能および代謝を説明できる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
4. クロマトグラフィーをとおして、タンパク質の構造と生化学的性質を理解する。
 1)異なるタイプのカラムクロマトグラフィーの利用法を理解する。
 2) アフィニティークロマトグラフィーの原理と種類を理解する。
 3)Ni-セファロースカラムによるHisタグタンパク質を分離精製する。

・GFPの遺伝子クローニング、PCR法について理解する。 
His-GFPタンパク質をアフィニティークロマトグラフィーにより分取する。

6 6/21 2,3,4,5 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-1)-1
* アミノ酸とタンパク質の構造、機能および代謝を説明できる。
C-1-1)-2
* 糖質の構造、機能および代謝を説明できる。
C-1-3)-2
* 細胞の分泌と吸収機構を説明できる。
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
5. タンパク質のSDS-PAGEによる分析をとおして、タンパク質の構造的特徴と機能を理解する。
 1)SDS-PAGEの原理を説明できる。
 2)唾液に特異的・非特異的なタンパク質成分を列挙し、その機能を説明できる。
 3)タンパク質以外の唾液構成成分(有機成分、無機成分)を列挙し、それらの機能を説明できる。
 4)熱や、還元剤がタンパク質に与える影響を説明できる。 
 1)タンパク質の電気泳動法を理解する。
 2)唾液タンパク質、組換え大腸菌、およびヘモグロビンをSDS-PAGEによって分離後、CBB染色を行い染め出されたバンドについて考察する。
 3)タンパク質以外の唾液構成成分(有機成分、無機成分)を検索する。
 4)タンパク質の高次構造の変化と分子量について理解する。

7 7/5 2,3,4,5 A-6-1)-1
自ら問題点を探し出し、自己学習によってそれを解決することができる。
C-1-2) 遺伝子と遺伝
 
実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
荒井 昭雄
橋本 正次
中村 安孝
6. ヒト個体試料からの遺伝子型の同定
 1)細胞からのゲノムDNA分離法を説明できる。
 2)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を説明できる。
 3)DNA断片が電気泳動法によって分離される原理を説明できる。
 4)遺伝子多型について説明できる。
 5)個人の遺伝子情報を含む試料を扱うときに,特に注意しなければならない理由を説明できる。 
 1)ヒトの頬粘膜細胞からゲノムDNAを分離・精製する。
 2)精製したゲノムDNAを鋳型とし、第16染色体上に存在する個体の特徴などに関連しない領域(PV92部位のAlu repeat配列)をPCR法で増幅する。
 3)遺伝子多型を反映する増幅領域の大きさの違いを、アガロースゲル電気泳動によって観察し,写真として記録する。
 4)増幅されたDNA断片の泳動像として示された結果を理解し、科学的に考察する。
 5)個人の遺伝子情報の倫理的な側面についてグループで討論する。

8 9/6 2,3,4,5   実習  新館・第2実習講義室  東 俊文
間 奈津子
中村 貴
小野寺 晶子
齋藤 暁子
 
実習試験(マークシート)
実習試験(筆記)

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