第 3 学 年  眼科学
後 期 計 画 表

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教科の特徴
眼科学は、「いかにしてものが見えるか」ということを扱うサイエンスです。情報の入り口である角膜やその周囲の眼瞼、涙液から、大脳における視覚情報の処理まで、その扱う範囲は非常に多彩です。その中でも眼科臨床では、眼球の異常のために見えにくい、痛い、不快である、などの症状を持つ患者さんを治療することが主な業務となっています。外界からの情報の80%以上は眼を通して入ってくるといわれています。目が見えなくなるといかに不便かは、少しの間目を閉じて生活してみればすぐにわかります。
眼球は500円玉くらい小さな器官ですが、非常に精巧な構造と機能を有している驚くべき臓器です。眼科の中でも特に最近は専門化が進み、東京歯科大眼科では主に眼球の前半分、涙液、角膜、結膜、水晶体などの「前眼部疾患」を専門として活動しています。講義では、まず現在眼科学ではどのような事柄が重要視されているのかを概説し、その後われわれの専門分野について解説します。水道橋病院の中村邦彦非常勤講師が手術の模様などをビデオも交えてわかりやすく説明してくれます。LASIKという近視、遠視、乱視といった屈折異常の矯正法は、近年特に注目を集めており、講義を聴かれる方の参考になると思います。また、ドライアイやアレルギーといった身近で頻度の高い疾患を専門としているのも歯科大眼科の特徴です。疾患のメカニズムから予防法、治療法に至るまで詳しく説明します。また、ドライアイの中でもシェーグレン症候群は、歯科、耳鼻科との関連が多い疾患であり、将来の役に直接立つと考えます。歯科大眼科は、角膜移殖を日本で最も多く手がけている眼科としても知られています。わが国では年間約2500件ほどしか角膜移殖は行われておらず、全国2~3万人いるといわれる患者さんのニーズに全く即していません。市川病院眼科は、その中でも年間約300件の角膜移殖を行っています。これをスムーズに行うために角膜センターやアイバンク設立の許可を得て精力的に活動を行っています。
歯科大眼科のもうひとつの特長は、臨床のみならず研究にも力を入れているという点です。ドライアイ、屈折矯正、白内障、オキュラーサーフェス、アレルギーなどの分野で国際的にも高い評価を得ています。最近では、角膜の再生にも力を入れて研究し、一部はすでに臨床応用にまで進んでいます。講義でも、角膜の再生を例に再生医学の現状について取り上げます。歯科大眼科では、従来の治療法で治すことのできないスティーブンスジョンソン症候群や化学外傷などの重症のオキュラーサーフェス疾患の患者さんが多数来院されます。こういった難治性疾患に苦しむ患者さんの目に光を取り戻すには、研究と臨床の双方を積極的に進めていくことが必要だと考えています。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
「いかにして物が見えるか?」という視覚を扱うサイエンスとしての眼科学について、講義を通して学ぶ。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
1)わが国と世界の主要失明原因の概要を学ぶ
2)ドライアイ、白内障、角膜疾患、屈折矯正手術など前眼部疾患と治療法の概要を学ぶ。
3)角膜の再生を例に、再生医学について学ぶ。
4)角膜移殖、アイバンクを通じて、移殖医療について学ぶ。
5)歯科医師が臨床の場で遭遇しやすい結膜炎(アレルギー性、感染性)を学ぶ。
6)様々な立場の医師、研究者、医療従事者の話を聞いて、医学、医療の多くの側面を学ぶ。

3.方略(LS:Learning Strategy)
1)4回にわたる系統講義

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
定期試験において、記述および多肢選択式問題で評価する。

準備学習
特に準備学習の必要はない

教科書
坪田一男、大鹿哲郎編集:「TEXT眼科学」南山堂

参考図書


オフィスアワー
1)授業終了後 講義室
2)授業期間中:各講師に日時と場所は確認のこと

総授業コマ数
4コマ

出席について

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 島﨑 潤 教授*, 佐竹 良之 非常勤講師*, 山口 剛史 助教*
 中村 邦彦 臨床准教授, 比嘉 一成 助教, 青木 大 チーフディレクター

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 10/21 5   講義  新館・第1講義室  島﨑 潤
1)角膜移植と再生医療 
1.現在の眼科学の動向、および世界とわが国の主要失明原因
2.東京歯科大眼科の特徴
3.オキュラーサーフェスとその異常
  1)オキュラーサーフェスの概念
  2)オキュラーサーフェスの異常
4.角膜再生医療の現状と課題
  1)角膜上皮ステムセル
  2)角膜再生研究の現状
  3)角膜再生医療の臨床応用

2 11/18 5   講義  新館・第1講義室  比嘉 一成
青木 大
3)免疫疾患・外傷 
1. 免疫反応機構
 1)角膜移植と抗原の認識
 2)眼組織における免疫反応の特殊性
 3)眼アレルギー疾患
2. 眼外傷
 1)薬剤・熱
 2)打撲
 3)コンタクトレンズ

3 11/28 4   講義  新館・第1講義室  中村 邦彦
1)屈折矯正手術・白内障 
1.屈折矯正手術の適応と実際の方法
2.白内障という病気とその手術法

4 1/23 4   講義  新館・第1講義室  山口 剛史
2)眼組織学・角膜疾患 
1.角膜の組織学
 1)角膜上皮・実質・内皮細胞の特徴
 2)幹細胞
2.角膜疾患
 1)感染性疾患
 2)炎症性疾患
 3)非炎症性疾患
 4)先天異常
 5)その他


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