第 4 学 年  クラウンブリッジ補綴学(実習)
後 期 計 画 表

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教科の特徴
【示説】
 クラウン・ブリッジ補綴学は、歯科医療の最終段階である顎口腔系のリハビリテーションを担当する教科であり、残存する歯質に人工的な装置を結合させ、失われた口腔の諸機能の回復・改善をはかることで、咬合の維持・安定を確立することを目的としている。
 顎口腔系器官は、生命維持に必要な食品の摂取や消化の第一歩となる咀嚼を担う器官であり、咬合を中心として多数の組織・器官が組み合わさり協調することで機能が発揮される。また顎口腔系器官のうち、口腔は呼吸器の終末端に位置する発音器官であり、歯列は外観に直接ふれ顔貌や表情にも影響を与えるなど社会生活を営む上での重要なコミュニケーションの手段となっている。これらの正常な状態を理解することで臨床家として遭遇する病的な状態の把握が可能となる。
 顎口腔系疾患の多くは、病巣が治癒したとしても失われた機能・形態は自力で回復することができない。例えば、重度の齲蝕や歯周病に罹患した歯がある場合、除去することで病巣の治癒がなされたとしても咀嚼機能や歯の形態は失われたままである。そのため補綴処置を行い、それらを人工的に回復することが必要となる。その方法を大別すると、咀嚼圧を残存歯の歯根膜に負担させる方法と顎堤の粘膜に負担させる方法の2通りがある。前者にはクラウンおよびブリッジが属しクラウン・ブリッジ補綴学講座が担当しており、後者には総義歯および局部義歯が属し有床義歯補綴学講座が担当している。クラウン・ブリッジ補綴学の講義は第4学年の前期および後期、それに伴う基礎実習は第4学年後期に行われる。
 この教科で学ぶべき補綴処置は、残存歯の歯質に補綴装置を結合する様式をとるため、歯を切削する技術の習練は勿論のこと、歯・歯周組織の形態や微細構造およびそれらの生理学的反応および病理・組織学的変化についても精通していなければならない。また補綴装置の製作過程においてはμmオーダーの精度が要求されるため、それに応えられるだけの理工学的知識と操作技術が必要となる。さらに製作された補綴装置は、口腔内に装着した時点で患者の生体の一部となり機能を開始するため、 異物感を生じさせず、十分な咀嚼力を発揮し、しかも歯周組織を保護すると同時に、歯列や顔貌と調和した色調・形態を備えている必要がある。そのため適切な診断と設計が行われることが重要となる。このように多くの臨床系学科は勿論のこと基礎系の学問が基盤となるため、それらを総合的に把握しなければならない教科であり、クラウンブリッジ補綴学の履修により本学ディプロマポリシーに掲げられる医療人としての高い倫理観や人間性と協調性と、歯科医師としての基本的な知識、技能および態度をより確実なものとする。
【実習】
クラウン・ブリッジ補綴学は顎口腔系のリハビリテーションを分担する一科目であって歯科医療における最終段階の処置である。すなわち、残存する歯質に人工的な装置を結合させ、失われた口腔諸機能の回復、改善をはかることによって咬合の維持・安定を確立することを目的とし、多くの臨床系学科は勿論のこと基礎系の学問が基盤となる総合的に把握しなければならない教科である。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
【示説】
 口腔のリハビリテーションを行う教科として、口腔諸機能の正常像、異常となる因子、原因などの理解をはかり、診査、診断、設計、治療計画、処置法、術後管理、使用材料の生体の適応法などを通じて、顎口腔系の諸機能と外観および表情の回復する方式に関する本質と術式を修得する。
【実習】
臨床実習に先立ち、有歯顎における基本的な咬合様式を理解し、補綴処置と口腔機能および審美性との関連を履修させ、咬合の保全の重要性を認識し、その技能を修得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
【示説・実習】
1)咬合の調和と不調和について理解する
2)クラウン・ブリッジの特徴とその臨床的意義について理解する。
3)クラウン・ブリッジの基本的診療術式とその特徴について理解する。
4)クラウンの種類とその特徴およびその臨床応用について理解する
5)ブリッジの種類とその特徴およびその臨床応用について理解する
6)クラウン・ブリッジ領域の治療について患者さんに説明する方法を理解する。
7)補綴装置製作の基本操作ができる。
8)有歯顎における基礎的な咬合様式を理解し説明できる。
9)機能的咬合面形態を理解し製作できる。
10)全部鋳造冠の製作過程を理解し製作できる。
11)全部鋳造冠の支台歯形成ができる。
12)精密印象採得ができる。
13)作業用模型の製作過程を理解し製作できる。
14)ワックスアップの過程を理解し製作できる。
15)全部鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。
16)陶材焼付鋳造冠の支台歯形成ができる
17)暫間被覆冠の製作ができる。
18)陶材焼付鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。
19) 鋳造コアの支台歯形成ができる。
20)ブリッジの支台歯形成ができる。
21)メタルフリー修復の支台歯形成ができる。

3.方略(LS:Learning Strategy)
【示説】
1)講義(スライド、板書による)
【実習】
1)講義(示説、実習説明を含む)
2)実習(実習説明、デモンストレーションを含む)

4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
【実習評価・100%】
1)総括的:実習小テスト、製作物の提出、実技試験(OSCE形式準拠)、客観テスト・95%。
2)平常点(形成的評価を含む):日常的な授業態度や出席状況、そして授業中に交わされる試問の応答などを鑑みて評価を行う。また評価された際にはフィードバックが伴われる。また通年で行われるクラウンブリッジ補綴学講義で、対応する行動目標についても双方向的に評価を行う。グループ指導・5%

事前・事後学修
【示説】
各回の講義内容項目について、教科書および参考図書を読んでおくこと。小テストの実施がある授業日前には特に実習テキストの用語把握などを行うこと。(30分程度)
【実習】
各回の実習内容項目については、実習テキストに内容を詳細に記載してあるので事前に理解しておくこと。事後学習は講義資料などで行われた小テストで対応すること。(30分程度)

教科書
【示説】
佐藤 亨 著:クラウン・ブリッジ補綴学、学建書院
羽賀通夫 著:咬合学入門、医歯薬出版
佐藤 亨、腰原 好 編:New BASIC CROWN and BRIDGE PROSTHODONTICS PROCEDURES、学建書院
【実習】
佐藤 亨、腰原 好 編:New BASIC CROWN and BRIDGE PROSTHODONTICS PROCEDURES、学建書院

参考図書
【示説・実習】
羽賀通夫 著:咬合学入門、医歯薬出版
矢谷博文ら 編:クラウンブリッジ補綴学 第5版、医歯薬出版
曾田雅啓ら 編:冠橋義歯補綴学、永末書店
古谷野潔ら 編:プロソドンティクス 第Ⅰ巻、永末書店 

オフィスアワー
【講義・実習】
毎週月曜・火曜日 授業終了後 17:30~18:30 本館8階 クラウンブリッジ補綴学講座研究室 

総授業コマ数
52コマ

出席について

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 佐藤 亨 教授*, 久永 竜一 講師*, 野本 俊太郎 講師*
 四ッ谷 護 講師, 新谷 明昌 *, 腰原 輝純 非常勤講師*
 神田 雄平 助教*, 酒井 貴徳 助教*, 中野 正博 非常勤講師*
 中澤 章 非常勤講師*, 大平 洋志 非常勤講師*, 岡崎 正史 非常勤講師*
 吉村 浩一 非常勤講師*, 梅原 一浩 非常勤講師*, 武田 康雄 非常勤講師*
 井上 裕之 非常勤講師*, 柳川 明宏 非常勤講師*, 三穂 乙暁 非常勤講師*
 大岡 洋  非常勤講師*, 沼澤 成文  非常勤講師*, 鈴木 雄太 非常勤講師*
 村瀬 俊彦 非常勤講師*, 荒野 太一 非常勤講師*, 青木 雅憲 非常勤講師*
 宅間 裕介 非常勤講師*, 荻野 泰志 非常勤講師*, 多田 晃基 非常勤講師*
 小山 拓 非常勤講師*, 小舩 和弘 非常勤講師*, 石井 愛子 非常勤講師*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 10/8 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-②
クラウンブリッジの種類、特徴及び製作法(CAD/CAM を含む)を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑨
研究用模型と作業用模型の製作方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑩
平均値咬合器及び調節性咬合器の種類と特徴を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室 新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-7)補綴装置製作の基本操作ができる。 
クラウンブリッジ補綴学実習における諸事項
1.実習前準備
  1)咬合器調整
  2)模型のマウンティンク
  3)概形印象採得(マネキン)
2 10/15 2,3,4,5 E-2-2)-④
歯列と咬合を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室 新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-7)補綴装置製作の基本操作ができる。
SBOs-8)有歯顎における基礎的な咬合様式を理解し説明できる。 
  4)診査模型の製作
  5)個人トレーの製作
2.咬合調整
  1)咬頭嵌合位
  2)前方運動
  3)側方運動
3 10/29 4,5 E-2-2)-④
歯列と咬合を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-7)補綴装置製作の基本操作ができる。
SBOs-8)有歯顎における基礎的な咬合様式を理解し説明できる。 
  4)診査模型の製作
  5)個人トレーの製作
2.咬合調整
  1)咬頭嵌合位
  2)前方運動
  3)側方運動
4 11/5 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-②
クラウンブリッジの種類、特徴及び製作法(CAD/CAM を含む)を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-9)機能的咬合面形態を理解し製作できる。 
3.ワックスコーンテクニック
  1)コーン植立の練習
  2)テーブルの設計
  3)咬合面の形成
5 11/12 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-10)全部鋳造冠の製作過程を理解し製作できる。
SBOs-11)全部鋳造冠の支台歯形成ができる。 
4.全部鋳造冠
  1)支台歯形成
6 11/19 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-⑨
研究用模型と作業用模型の製作方法を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-12)精密印象採得ができる。
SBOs-13)作業用模型の製作過程を理解し製作できる。 
  2)精密印象採得
  3)作業用模型の製作
7 11/26 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-14)ワックスアップの過程を理解し製作できる。 
  4)ワックスアップ(咬合)
  4)ワックスアップ(完成)
8 12/3 3,4,5 E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-14)ワックスアップの過程を理解し製作できる。 
  4)ワックスアップ(圧接法)
9 12/10 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑦
プロビジョナルレストレーションの意義とその製作法を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-16)陶材焼付鋳造冠の支台歯形成ができる。
SBOs-17)暫間被覆冠の製作ができる。 
6.陶材焼付鋳造冠
  1)支台歯形成(模型上)
7.暫間被覆冠
  1)テンポラリークラウンの製作
10 12/17 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-20)ブリッジの支台歯形成ができる。 
10.前歯部架工義歯
  1)ピンレッジ
  2)3/4クラウン
11.臼歯部架工義歯
  1)4/5クラウン
  2)プロキシマルハーフクラウン
11 1/14 1,2,3,4,5 E-3-4)-(1)-②
クラウンブリッジの種類、特徴及び製作法(CAD/CAM を含む)を説明できる。
E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-21)メタルフリー修復の支台歯形成ができる。 
12.オールセラミッククラウン
  1)ポーセレンラミネートベニア
  2)オールセラミッククラウン
12 1/21 1,2,3,4,5 E-3-4)-(1)-②
クラウンブリッジの種類、特徴及び製作法(CAD/CAM を含む)を説明できる。
E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-18-1)全部鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。
SBOs-18-2)陶材焼付鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。
SBOs-19)鋳造コアの支台歯形成ができる。 
5.全部鋳造冠
  1)形成実習(マネキン)
8.陶材焼付鋳造冠
  1)形成実習(マネキン)
9.鋳造コア
13 1/28 1 E-2-2)-④
歯列と咬合を説明できる。
E-3-4)-(1)-②
クラウンブリッジの種類、特徴及び製作法(CAD/CAM を含む)を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
 
板書と症例スライドなどを用いた講義  新館・第2講義室  佐藤 亨
1)咬合の調和と不調和について理解する
2)クラウン・ブリッジの特徴とその臨床的意義について理解する。
3)クラウン・ブリッジの基本的診療術式とその特徴について理解する。 
15-1)クラウンの種類とその特徴および基本的術式
15-2)咬合と歯科審美
14 1/28 2,3,4,5 E-3-4)-(1)-④
支台歯形成の意義と方法を説明できる。
E-3-4)-(1)-⑧
クラウンブリッジの製作に必要な材料の基本的操作を説明できる。
※全コアカリキュラムによる総合仕上げ,確認試験
 
示説・デモンストレーションを含む実習  新館・第2講義室新館・臨床基礎実習室  全員
SBOs-18-1)全部鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。
SBOs-18-2)陶材焼付鋳造冠の支台歯形成がマネキン上でできる。  
13.総合仕上げ
14.試験

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