第 4 学 年  口腔健康科学
後 期 計 画 表

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教科の特徴
口腔健康科学の講義は、障害者歯科学と摂食嚥下リハビリテーション学の2分野に別けて構成されている。いずれも医学・歯科医学を総合的に理解して全人的な歯科医療を提供するために必要なものである(コンピテンシー1,2,3,4,5,7,8-1)2)4)5))。本科目は、実務経験のある教員が担当している。以下にそれぞれの教科の特徴と概要を示す。
障害者歯科学
障害者とは、身体障害、知的障害、精神障害によって、継続的に日常生活および社会生活が相当な制限を受ける状態にある者と定義されており、日本全国で総計約730万人に及ぶ。我が国は今、超高齢社会を迎え、2025年には700万人前後が認知症になると予想され、高齢障害者は急激に増加している。また、脳血管障害などの中枢神経障害だけでなく医療の進歩によってダウン症候群などの先天性高齢障害者も増加している。今後、地域包括医療が推進されていくなかで、歯科治療は難度やリスクが高くなることが推測される。このような社会状況のなかで歯科医師には、治療の基本技能だけでなく、幅広い患者管理の知識、コミュニケーション能力、緊急時対応のスキルなどが求められる。障害者歯科学は、様々な障害の病態、能力不全をよく理解し、歯科治療を安全に施す上で考慮しなければいけない知識を学ぶ学問である。

摂食嚥下リハビリテーション学
 摂食嚥下障害は、口から食べるという人の日常生活に必要不可欠な機能の障害であり、乳幼児から高齢者に至るまで関連し得る。急性期から生活期のいずれでも発症し、特に地域で生活する摂食嚥下障害患者は、歯科医療従事者による対応が妥当と考えられる。歯科医師に求められる摂食嚥下リハビリテーションに関する基本的知識と技能を総合的に修得する。 
 超高齢社会において、歯科外来通院が不可能となる高齢患者が増大している。このような患者に対する在宅歯科医療の必要性を理解する。対象者はほぼ全員が有病者であり、医療安全に配慮した診療の基本的知識と技能を修得する。

1.一般目標(GIO:General Instructional Objective)
障害者歯科学
安全で効果的な障害者歯科医療を行うために、必要な障害の概念、各種障害の病態、障害者の行動調整法、障害者患者の全身管理、および障害者患者の口腔管理についての知識を修得する。

摂食嚥下リハビリテーション学
摂食嚥下障害の患者に歯科医師として適切に対応するために、摂食嚥下リハビリテーションに関する基本的知識と技能を修得する。 
地域完結型の歯科医療を行うために在宅歯科医療についての知識と態度を習得する。

2.行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
障害者歯科学
1) 障害の概念を説明できる。(10%)
2) 各種障害の病態および歯科治療上の問題点を説明できる。(10%)
3) 障害者の行動調整法を説明できる。(10%)
4) 障害者患者の全身管理法を説明できる。(10%)
5) 障害者患者の口腔管理法を説明できる。(10%)

摂食嚥下リハビリテーション学
1)摂食嚥下機能の健全な発達と老化の過程について説明できる。(10%)
2)摂食嚥下障害の診断に必要な診察および検査項目を説明できる。(10%)
3)摂食嚥下リハビリテーションについて説明できる。(10%)
4)摂食嚥下障害のその他の対応法について説明できる。(10%)
5)在宅歯科医療について説明できる。(10%)

3.方略(LS:Learning Strategy)
1) 受動的方法:講義
2) 能動的方法:授業時間中のディスカッション
3) 媒体:教科書、スライド、プリントなど



4.評価(Evaluation)(形成的評価・総括的評価)
1)定期試験(総括的評価):90%講義内容の理解度を多肢選択式、記述試験で評価する。
2)平常点評価(総括的評価):10%日常的な授業における取組状況を評価する。
3)プレテスト・ポストテスト(形成的評価):各回の授業内容について、授業開始前に前回の講義と事後学修の内容および当日の事前学修の内容につ いてプレテスト・ポストテストを実施する。


事前・事後学修
事前学修:
各回の授業内容の項目について教科書の該当部分を読み、ポイントをつかんで授業に臨むこと(各10分)。
第1回 教科書 スペシャルニーズデンティストリー p2-37
第2回 教科書 スペシャルニーズデンティストリー p40-57
第3回 教科書 スペシャルニーズデンティストリー p106-126
第4回 教科書 スペシャルニーズデンティストリー p58-105
第5回 教科書 スペシャルニーズデンティストリー p163-205
第6回 教科書 摂食嚥下リハビリテーション学 p2-18, 50-67
第7回 教科書 摂食嚥下リハビリテーション学 p124-165
第8回 教科書 摂食嚥下リハビリテーション学 p170-184, 274-275
第9回 教科書 摂食嚥下リハビリテーション学 p100-110, 236-254
第10回 教科書 摂食嚥下リハビリテーション学 p196-212, 223-233, 255-272

事後学修:
第1~10回 授業内容を再度見直し、重要なポイントをリストアップし、ノートにまとめること(各10分)。

教科書
障害者歯科学
日本障害者歯科学会編:スペシャルニーズデンティストリー、医歯薬出版

摂食嚥下リハビリテーション学
新版 歯学生のための摂食嚥下リハビリテーション学、医歯薬出版、東京、2019.


参考図書
障害者歯科学 
歯科麻酔学第8版、医歯薬出版

摂食嚥下リハビリテーション学
摂食・嚥下のメカニズム 医歯薬出版、東京、2003. CD-ROM書籍
摂食嚥下リハビリテーション第3版、医歯薬出版、東京、2016.

オフィスアワー
授業期間中 連日 17:30〜19:00 本館9階
*事前に所在の有無を確認すること
障害者歯科学:内9244
摂食嚥下リハビリテーション学:内9221

総授業コマ数
10コマ

出席について
出席は講義開始後10分以内に取る。また講義開始30分後までに入室した場合は遅刻とし、それ以降は欠席とする。公共交通機関の遅延が30分を超える場合は考慮するが、30分以内の場合は考慮しない。

   担当者  『 * 』は実務経験教員を示す
 福田 謙一 教授*, 大多和 由美 准教授*, 石田 瞭 教授*
 杉山 哲也 准教授*, 大久保 真衣 准教授*, 梅村 義成 非常勤講師*

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月日 時限 コア・カリキュラム 方略(LS)場所 担当者
(その他の)SBOs
内容項目
1 10/15 3 E-5-2)-①
 
1.講義
2.ケース・スタディー
 
新館・第2講義室   福田 謙一
1)障害の概念を説明できる。
2)国際障害分類を説明できる。
3)ノーマライゼーションの考え方を説明できる。
4)障害者に関わる医療統計と社会福祉を説明できる。
5)障害者の人口動態を説明できる。
6)障害者に関わる法律を説明できる。
 
障害者総論
(スペシャルニーズデンティストリー p2-37)
2 10/22 3 歯学E-5-2)-①、②、③、④
 
1.講義
2.ケース・スタディー
 
新館・第2講義室  大多和 由美
1)発達の概念を説明できる。
2)精神遅滞について説明できる。
3)自閉性障害について説明できる。
4)強度行動障害について説明できる。
5)注意欠陥多動性障害について説明できる。
6)学習障害について説明できる。
7)コミュニケーション法について説明できる。
8)行動療法について説明できる。
 
精神発達・心理的発達と行動の障害
(スペシャルニーズデンティストリー p40-57)
3 11/8 5 歯学E-5-2)-①、②、③、④
 
1.講義
2.ケース・スタディー
 
新館・第2講義室  大多和 由美
1)感覚障害の概要を説明できる。
2)視覚障害について説明できる。
3)聴覚障害について説明できる。
4)平衡障害について説明できる。
5)先天性無痛汗症について説明できる。
6)味覚障害について説明できる。
7)音声言語障害について説明できる。
8)精神障害の定義について説明できる。
9)統合失調症について説明できる。
10)うつ病について説明できる。
11)神経症について説明できる。
12)認知症について説明できる。

 
感覚障害、音声言語障害、精神および行動の障害
(スペシャルニーズデンティストリー p106-126)
4 11/12 3 歯学E-5-2)-①、②、③、④
 
1.講義
2.ケース・スタディー
 
新館・第2講義室  福田 謙一
1)運動障害の概要を説明できる。
2)脳性麻痺について説明できる。
3)てんかんにについて説明できる。
4)二分脊椎について説明できる。
5)筋ジストロフィーについて説明できる。
6)脊髄損傷について説明できる。
7)関節リウマチについて説明できる。
8)パーキンソン病について説明できる。
9)脳血管障害について説明できる。
10)脊髄小脳変性症について説明できる。
11)筋萎縮性側索硬化症について説明できる。
12)重症筋無力症について説明できる。

 
神経・運動障害
(スペシャルニーズデンティストリー p58-105)
5 11/15 5 1)重症心身障害児・者について説明できる。
2)各種内科的疾患について説明できる。
3)各種症候群について説明できる。
4)各種難病(特定疾患)について説明できる。
5)障害者に安全な歯科治療を行うための全身管理方針について説明できる。
 
1.講義
2.ケース・スタディー 
新館・第2講義室  福田 謙一
歯学E-5-2)-①、②、③、④ 
歯科治療時に配慮すべき疾患・症候群
(スペシャルニーズデンティストリー p163-205)
6 11/19 3 E-2-1)-⑨
嚥下の意義と制御機構を説明できる。
E-5-2)-⑤
発達期の摂食嚥下障害の診察、評価、診断を説明できる。
 
ディスカッションを活用した講義
 
新館・第2講義室  石田 瞭
1) 摂食嚥下機能の健全な発達と老化の過程について説明する。  
摂食嚥下障害総論
(摂食嚥下リハビリテーション学 p2-18,50-67 )
7 11/22 5 E-2-4)-(11)-②
摂食嚥下障害の原因、診察、検査、診断及び治療方針を説明できる。
E-5-1)-⑧
摂食嚥下障害の診察、検査及び診断を説明できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・第2講義室  石田 瞭
2)摂食嚥下障害の診断に必要な診察および検査項目を説明できる。 
摂食嚥下機能の評価
(摂食嚥下リハビリテーション学 p124-165)
8 12/17 3 E-5-1)-⑨
摂食・嚥下リハビリテーションを説明できる。
E-5-1)-⑩
栄養管理や食形態の調整を説明できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・第2講義室  大久保 真衣
3)摂食嚥下リハビリテーションについて説明できる。 
摂食嚥下リハビリテーション(高齢者)
(摂食嚥下リハビリテーション学 p170-184, 274-275)
9 1/14 3 E-5-1)-⑩
栄養管理や食形態の調整を説明できる。
E-5-2)-⑥
発達期の摂食嚥下障害のリハビリテーションを説明できる
 
ディスカッションを活用した講義  新館・第2講義室  大久保 真衣
4)摂食嚥下障害のその他の対応法について説明できる。
 
摂食嚥下リハビリテーション(小児)・栄養療法
(摂食嚥下リハビリテーション学 p100-110, 236-254)
10 1/14 4 A-5-1)-②
医療チームや各構成員(歯科医師、医師、薬剤師、看護師、歯科衛生士、歯科技工士、その他の医療職)の役割 分担と連携・責任体制を説明できる。
A-5-1)-③
保健・医療・福祉・介護における多職種連携と歯科医師の役割を説明できる。
E-5-1)-⑥
要介護高齢者(在宅要介護者を含む)の歯科治療時の注意点を説明できる。
E-5-1)-⑦
在宅医療(訪問歯科診療を含む)を説明できる。
 
ディスカッションを活用した講義  新館・第2講義室  杉山 哲也
梅村 義成
5)在宅歯科医療について説明できる。 
摂食嚥下リハビリテーションの多職種連携・在宅歯科医療(補綴的対応を含む)
(摂食嚥下リハビリテーション学 p196-212, p223-233, 255-272)


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